京都の冬を告げる奇祭!東本願寺「坂東曲」で魅せる、親鸞聖人を偲ぶ魂の揺らぎと報恩講のフィナーレ

古都・京都に冬の訪れを告げる伝統行事が、今年も厳かに、そして力強く執り行われました。2019年11月28日、京都市下京区にある真宗大谷派の本山・東本願寺では、浄土真宗の開祖である親鸞聖人の命日に合わせ、最大級の法要「報恩講(ほうおんこう)」が最終日を迎えました。

報恩講とは、親鸞聖人のご恩に感謝し、その教えを次世代へと受け継ぐために営まれる、真宗門徒にとって最も大切な8日間の法要のことです。この締めくくりを飾るのが、全国から集まった参拝者の視線を釘付けにする独特な儀式「坂東曲(ばんどうぶし)」です。

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激しく揺れる僧侶たち!一子相伝の声明「坂東曲」の正体とは

御影堂の広大な空間に、約70名もの僧侶たちの声が響き渡ります。坂東曲が始まると、僧侶たちは上半身を前後左右へと激しく揺らし始めました。この独特の動きは、仏教音楽である「声明(しょうみょう)」の一種であり、真宗大谷派だけに伝わる極めて珍しい伝統芸能としての側面も持っています。

一説によれば、この不思議な所作は親鸞聖人がかつて越後へと流刑に処された際、荒れ狂う嵐の船上で、激しく揺れながらも一心不乱に念仏を唱えた姿を再現したものだと言い伝えられています。その躍動感あふれる姿は、厳しい状況下でも揺るがなかった信念の強さを物語っているようです。

専門的な視点で見ると、この「声明」とは、経典に独特のメロディをつけて唱える仏教音楽を指します。坂東曲の節回しは非常に複雑で力強く、視覚的なインパクトと相まって、聴く者の心を浄化するような不思議なエネルギーに満ち溢れています。

受け継がれる門首の決意と、SNSで広がる感動の輪

2019年11月28日の法要では、大谷暢顕門首が登壇されました。来年2020年6月に退任を控えている門首は、集まった約6000人の門徒を前に、「門首として精いっぱいつくしてまいります」と、静かながらも力強い決意を述べられたのが非常に印象的です。

インターネット上では、この「体が揺れる念仏」の様子が動画や写真で拡散され、「初めて見たけれど圧倒された」「一糸乱れぬ動きに鳥肌が立つ」といった驚きの声が相次いでいます。伝統を頑なに守るだけでなく、現代のSNS世代にもその迫力が伝播している事実は、文化の継承において大きな意味を持つでしょう。

私個人としては、この坂東曲の激しい揺れこそが、平穏ではない現代社会を生き抜く私たちの「迷い」や「葛藤」を象徴しているように感じます。揺れながらも念仏を止めないその姿は、どんな困難があっても歩みを止めない勇気を与えてくれるのではないでしょうか。

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