次世代の省エネ素材が誕生!東京大学が開発した「圧力をかけると熱を出す」魔法のセラミックスの正体とは?

私たちが日常的に利用するエネルギーの多くは、実は熱として刻一刻と捨てられてしまっています。そんな「もったいない熱」を画期的な方法で再利用する技術が、2019年11月22日に東京大学から発表されました。大越慎一教授らの研究チームが生み出したのは、熱を溜め込み、必要な時だけ取り出すことができる特殊なセラミックスです。

この新素材の最大の特徴は、周囲の気温が変化しても内部に蓄えた熱が自然に逃げていかない点にあります。これまでの蓄熱材は、時間が経つと魔法瓶のように少しずつ冷めてしまうのが弱点でした。しかし、今回のセラミックスはエネルギーを安定した状態で保持し続けることができるため、いわば「熱のバッテリー」としての役割を完璧にこなしてくれるのです。

さらに驚くべきは、熱を取り出すスイッチが「圧力」であることです。専門的な言葉では「相転移(そうてんい)」と呼ばれますが、これは物質の状態が変化する際にエネルギーを放出する仕組みを指します。力を加えた瞬間に蓄えていた熱がパッと解き放たれる様子は、まさに科学の魔法と言えるでしょう。SNS上でも「冬場のカイロに応用してほしい」「技術の進歩が凄すぎる」と大きな注目を集めています。

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自動車の燃費を劇的に変える?5年後の実用化に期待

この技術が最も期待されている分野の一つが、自動車産業です。例えば、走行中に熱くなったエンジンやマフラーの熱をこのセラミックスに蓄えておきます。そして翌朝、エンジンをかける際の冷え切った状態の時に圧力をかけて熱を放出させれば、暖機運転の効率が飛躍的に高まります。これにより、1%以上の燃費向上が見込めると試算されているのです。

たった1%と感じるかもしれませんが、世界中の車がこの技術を導入すれば、削減される二酸化炭素の量は計り知れません。私は、この発明が単なる燃費向上に留まらず、工場の排熱利用やスマートシティの基盤技術になる可能性を秘めていると感じています。エネルギーを「貯金」できる社会は、私たちの想像以上にすぐそこまで来ているのかもしれません。

現在は自動車メーカー各社と協力体制を築いており、2024年頃の実用化を目標に研究が進められています。私たちの生活を支える車が、自ら熱を管理して賢く走る未来は非常に楽しみですね。日本が誇る最先端の材料科学が、地球環境を救う鍵になることを期待せずにはいられません。これからの続報にも、ぜひ注目していきましょう。

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