日本の製薬業界を牽引する大日本住友製薬が、来る2019年12月1日付で組織のあり方を根本から変えるような野心的な機構改革を断行します。今回の発表で最も注目すべき点は、経営の意思決定に深く関わる「データデザイン室」が新たに産声を上げることでしょう。単なる情報の集計にとどまらず、データを活用して新たな価値を創造する姿勢が鮮明に打ち出されています。
この新設部門を率いるのは、常務執行役員の馬場博之氏です。データサイエンスの知見を持つ土屋悟氏が室長に就任し、組織全体を俯瞰した高度な戦略立案を担うことが期待されています。SNS上では「製薬大手が本格的にデータ活用に舵を切った」「これからの新薬開発には必須の動きだ」といった驚きと期待の声が、業界関係者を中心に数多く寄せられている状況です。
マーケティングとテクノロジーの融合が生む新風
さらに営業本部においても、時代を先取りした「マーテック戦略推進室」が設置されます。ここで使われている「マーテック(MarTech)」とは、マーケティングとテクノロジーを掛け合わせた造語です。ITを駆使して営業活動の効率化や、顧客である医療従事者一人ひとりに最適化された情報提供を目指す先進的な手法を指し、製薬業界では今まさに導入が急務とされています。
初代の室長には横田京一氏が抜擢され、デジタルツールを駆使した新しい営業スタイルの構築に邁進していくことになるでしょう。また、開発本部でも竹内久朗氏がデータサイエンス部門を統括し、科学的根拠に基づく迅速な開発体制を強化します。こうした各分野のスペシャリストの配置は、同社が情報通信技術を事業の核心に据えようとする強い決意の表れです。
編集者としての私見ですが、今回の改革は大日本住友製薬が「薬を作る会社」から「データで健康を創る会社」へと脱皮しようとする大きな転換点だと確信しています。AIやビッグデータの重要性が叫ばれて久しいですが、実際に組織図を書き換えて専門部署を置く決断は、他社にとっても無視できない脅威となるはずです。今後の彼らの動きが、業界全体の標準を底上げすることになるでしょう。
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