私たちの生活を支える橋や道路といったインフラ設備が、今まさに大きな転換期を迎えようとしています。2019年12月02日、政府の規制改革推進会議は、これまで「人の目」に頼ってきたインフラ点検のルールを劇的に緩和する方針を固めました。ドローンや最新のセンサー技術をフル活用できるよう、道路法やガス事業法など、実に30近くに及ぶ法律の規制にメスが入る見通しです。
このニュースを受けてSNS上では、「ようやくテクノロジーが法律に追いついた」「老朽化したインフラのニュースが多いので、効率化は歓迎したい」といった期待の声が目立ちます。中には「これからはドローン操縦士がインフラを守るヒーローになるのか」といった、将来の職業像の変化にワクワクするようなコメントも寄せられており、デジタル化への関心は非常に高いようです。
今回の改革の最大の目玉は、インフラ点検における「目視の原則」の見直しにあります。専門用語で「目視」とは、文字通り人間の目で直接見て異常がないかを確認することですが、巨大な橋梁や複雑なプラント施設をすべて人の手でチェックするには限界があるでしょう。そこで期待されているのが、赤外線放射や高精度カメラを搭載したドローンの活躍です。
赤外線放射とは、対象物から出る熱を可視化する技術のことで、これを使えばコンクリート内部の浮きや剥離を、叩くことなく見つけ出せます。これまで熟練の技術者がハンマーで叩いて音を確認していた「打音検査」を、最先端のデジタル技術が代替する日がすぐそこまで来ているのです。精度の向上はもちろん、作業員の安全確保という面でも大きなメリットがあるはずです。
国土交通省のデータによると、建設から50年以上が経過する老朽化した橋や道路の割合は、2018年の25%から、2033年には6割にまで急増すると予測されています。その一方で、自治体の土木専門職員は1996年をピークに3割も減少しており、現場は深刻な人手不足に喘いでいます。この状況で安全を維持するには、もはや人間の努力だけでは不可能な領域に達しているといえるでしょう。
私個人の意見としては、この規制緩和は単なる効率化を超えて、日本の「守り」をアップデートする歴史的な一歩だと確信しています。人手が足りないからと放置すれば、いつか重大な事故に繋がりかねません。最先端技術を大胆に導入することで、点検の質を落とさずにコストを抑える。こうした合理的な判断こそが、成熟社会である日本が生き残るための鍵となります。
移動がもっとスムーズに!運行情報の開放による公共交通の進化
今回の規制緩和は、インフラの保守点検だけにとどまりません。公共交通機関の利便性を飛躍的に高める「データの開放」についても議論が進んでいます。鉄道やバス会社が独占していた運行情報を一元化し、スマートフォンのアプリなどで誰でも簡単にアクセスできるようにする努力義務化が検討されているのです。
これまでは、路線ごとに別々のアプリをチェックしなければならず、乗り継ぎの際に不便を感じることが多々ありました。しかし、情報のオープン化が進めば、あらゆる交通手段の遅延情報を一度に把握できるようになります。これこそが、利用者の視点に立った本当の意味での「デジタル・トランスフォーメーション」といえるのではないでしょうか。
政府は鉄道事業法に基づき、事業者が乗客の乗り継ぎを円滑にするための措置をさらに強化する方針です。法律の壁を取り払い、企業の垣根を越えて情報が循環する社会。2019年12月02日に示されたこのビジョンは、私たちの日常をより快適で安全なものに変えてくれるに違いありません。
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