日本の政治の中枢である国会議事堂が、今まさに大きな変革の時を迎えています。参議院のバリアフリー化を推進するために発足した与野党のプロジェクトチームは、2019年12月2日に施設整備に関する画期的な改革案をまとめ上げました。
今回の計画では、本会議場の演壇へアクセスするためのスロープ設置や、正玄関へのエレベーター導入など、合計14項目に及ぶ改修が盛り込まれています。これまでは車いす利用者にとって「高い壁」だった場所が、ようやく開かれた空間へと生まれ変わるのです。
この大規模な整備には、2019年度の補正予算案から約9億円が投じられる見通しとなっています。予算案を手渡された松村祥史参院議院運営委員長は、前向きに検討する姿勢を示しており、早期の実現に期待が寄せられている状況です。
重度障害を持つ議員の当選が動かした「時代の扉」
この改革を力強く後押ししたのは、2019年7月21日に投開票が行われた参議院選挙の結果に他なりません。れいわ新選組から出馬した船後靖彦氏と木村英子氏という、重度障害を持つ二人の議員が初当選を果たしたことが、物理的な障壁を取り除く決定打となりました。
バリアフリーとは、高齢者や障害者が生活する上での障壁(バリア)を除去するという考え方です。これまでは「配慮」の対象だったものが、実際に当事者が国政の場に立つことで、解決すべき「喫緊の課題」へと昇華したといえるでしょう。
SNS上では「9億円の税金投入は高い」という声がある一方で、「国会が変わることで社会全体の意識が変わるはずだ」といったポジティブな反応が圧倒的に目立ちます。まさに日本のダイバーシティ(多様性)を象徴する出来事として注目されています。
編集者としての私見ですが、この改革は単なる建物の修繕に留まりません。物理的なスロープを作ることは、同時に私たちの心にある「偏見の壁」を取り払う作業でもあるはずです。多目的トイレの増設一つとっても、それはすべての国民に優しい政治への第一歩でしょう。
2019年12月現在、ようやく動き出したこのバリアフリー化は、未来の議会のあり方を大きく変える可能性を秘めています。誰もが分け隔てなく議論に参加できる環境こそが、真の民主主義を支える基盤になるに違いありません。
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