日本の技術競争力を守る!2020年度税制改正で注目の「グループ通算制度」と研究開発費優遇の行方

日本のものづくりや革新的なサービスを支える「研究開発」に、追い風となるニュースが飛び込んできました。政府・与党は2019年12月03日、企業グループ全体で法人税を計算する仕組みを見直すなかで、研究開発費にかかる税制優遇枠をグループ会社間で共有できる現行のルールを維持する方針を固めました。

これまでは、グループ内の特定の会社で使い切れなかった減税の枠を他の会社へ融通することが可能でしたが、制度改正に伴いこの仕組みが廃止される懸念があったのです。しかし、最終的には企業の競争力を削がないよう、現状のメリットを継続させる形となりました。

SNS上では「研究開発への投資が守られて安心した」「グループ経営の自由度が保たれるのは大きい」といった安堵の声が広がっています。企業の未来を左右する投資への減税規模は年間6000億円を超えており、この決定は日本経済にとって非常に大きな意味を持つでしょう。

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複雑な事務負担を解消する新制度「グループ通算制度」の誕生

今回の改革の目玉は、これまでの「連結納税制度」から、新たに「グループ通算制度(仮称)」へと移行することです。連結納税制度とは、親会社と子会社を一蓮托生とみなし、グループ全体の損益を合算して納税額を決める仕組みを指します。

非常に便利な制度ですが、実は大きな弱点がありました。それは、グループ内のたった1社でも計算ミスを犯すと、全ての関連会社の税額計算をやり直さなければならないという事務的な負担の重さです。これを解消するため、2020年度の税制改正大綱では、各社が個別に申告を行う方式への切り替えが盛り込まれます。

新制度になれば、万が一ミスが発生しても該当する1社のみの修正で済むようになります。利便性を高めつつ、グループ経営の強みを活かす「いいとこ取り」の改革と言えるでしょう。

現場の切実な声が動かした「研究開発」と「海外戦略」の守護

制度の名称や形式が変わる一方で、企業が最も注視していたのは実質的な減税メリットが残るかどうかでした。特に経団連などは、研究開発の体制を効率化するために特定の会社に投資を集中させる戦略が、税制上の理由で妨げられるべきではないと強く主張してきました。

また、海外で納めた税金を日本の税額から差し引く「外国税額控除」についても、現行どおりグループ間での共有が認められる見通しです。これは、世界を股にかける商社などが加盟する日本貿易会からの要望を汲み取ったもので、グローバル展開を加速させる日本企業にとって強力な支えとなります。

2018年06月末時点で、連結納税を利用する企業は親会社だけで1800社を超えています。新制度への移行には2年程度の猶予期間が設けられる予定ですが、今の経営スピードを落とさずに済む今回の判断は、賢明な選択だったと私は考えます。

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