投資家の皆様にとって、師走の相場展開から目が離せない状況が続いています。日本証券金融(日証金)は2019年12月4日付で、スナック菓子大手の湖池屋や鳥越製粉、オロなど計12銘柄に対して、貸借取引の制限・禁止に関する「注意喚起」を通知しました。
今回対象となったのは、前述の銘柄に加えてタイセイ、多木化学、メック、バリューHR、富士通フロンテック、穴吹興産、ウィズメタクサ、グリーンランドリゾートといった多岐にわたる顔ぶれです。市場では、これらの銘柄の需給バランスが急激に変化する可能性に注目が集まっています。
ここで専門用語を整理しておきましょう。「貸借取引(たいしゃくとりひき)」とは、証券会社が顧客に貸し出す株や資金が足りない際に、日証金からそれらを借り受ける仕組みを指します。いわば、市場の円滑な取引を支えるバックヤードのような役割を果たしているのです。
なぜ今「注意喚起」が出されたのか?投資家が警戒すべきポイント
日証金が「注意喚起」を行う背景には、貸し株の利用が著しく増加し、株不足の状態に陥るリスクが高まっていることが挙げられます。これは投資家の間で「空売り」の需要が強まっているサインでもあり、今後の株価に波乱を巻き起こす前兆と捉えるのが一般的でしょう。
SNS上では「優待取りの動きが活発化しているのではないか」といった声や、「逆日歩(ぎゃくひぶ)の発生が怖い」という慎重な意見が飛び交っています。逆日歩とは、株が不足した際に空売り側が支払う手数料のことで、思わぬコスト増を嫌気する投資家も少なくありません。
編集部としての見解ですが、こうした注意喚起が出された直後は、安易な新規の空売りは非常にリスクが高いと判断します。むしろ、空売りの買い戻しによる一時的な株価の押し上げ、いわゆる「踏み上げ」が発生する可能性もあり、需給動向を冷静に見極める眼力が必要です。
2019年12月5日現在の市場環境において、今回指名された12銘柄を保有している方や狙っている方は、日々の貸借倍率の変化に細心の注意を払ってください。需給の歪みは大きな利益のチャンスでもありますが、同時に一瞬で牙を剥くリスクを孕んでいることを忘れてはなりません。
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