日本の製造業を牽引する巨大企業、三菱電機がいま、自らの殻を破る大きな一歩を踏み出しました。同社は2019年12月06日、これまでの組織の壁を突き崩し、全く新しい価値を生み出すための特命組織「事業開拓室」を発足させたのです。この新組織は杉山武史社長の直轄という極めて強力な権限を持っており、各事業部門から選りすぐりの精鋭約30名が集結しました。
これまでも営業本部内には部門間の調整を担う部署が存在していましたが、今回はその機能をも統合し、名実ともに全社横断的な「司令塔」としての役割を担います。特定の部門に縛られない自由な発想で、社内外のリソースを組み合わせる「オープンイノベーション」を加速させる狙いがあるのでしょう。外部企業との連携も視野に入れ、次世代のサービスを模索する彼らの動向から目が離せません。
ネット上では「大企業の縦割り構造は長年の課題だったから、この動きには期待したい」「社長直轄という本気度が伝わってくる」といった前向きな反響が広がっています。一方で、巨大組織ゆえの変革の難しさを知る層からは「現場の意識がどう変わるかが鍵になる」といった冷静かつ熱い視線も注がれており、SNSでもこの組織改編は大きな注目を集めるトピックとなりました。
「掛け算経営」で挑む4つの成長領域
三菱電機が注力するのは「モビリティ」「ライフ」「インフラ」「インダストリー」という、私たちの生活に密着した4つの重点分野です。例えばモビリティ分野では、単に製品を売るだけでなく、都市の渋滞解消やストレスのない移動体験といった、現代社会が抱える複雑な課題の解決を事業の柱に据えています。こうした社会貢献と利益を両立させる姿勢は、まさに現代の企業に求められる姿と言えるでしょう。
ここで鍵となるのが、杉山社長が提唱する「掛け算経営」という考え方です。これは、単独の製品や事業を足していく「足し算」ではなく、異なる技術やノウハウを掛け合わせて飛躍的なシナジー(相乗効果)を生み出す戦略を指します。10の事業本部と5つの事業部門を抱える同社にとって、この融合こそが最大の武器になるはずですが、これまでは組織ごとの「縦割り意識」がその高い壁となっていました。
私自身の見解としても、今回の新組織設立は、三菱電機が「モノづくり企業」から「ソリューション提供企業」へと脱皮するためのラストチャンスではないかと感じています。これほど多才な技術を持つ企業が、部門の垣根を越えて一つの目標に向かったとき、世界を驚かせるような革新が生まれる可能性は十分にあります。2019年12月06日から始まるこの挑戦が、日本の産業界全体に刺激を与えることを切に願っています。
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