2019年12月9日、日本の政治シーンに大きな地殻変動が起きようとしています。立憲民主党、国民民主党、そして社民党の3党が、合流に向けた本格的な党内議論をスタートさせました。今回の動きは、臨時国会で「共同会派」という一つのチームを組み、政権追及で手応えを感じたことが大きなきっかけとなっています。
共同会派とは、政党としては別々のまま、国会内での活動を共にする仕組みを指します。この連携が成果を上げたことで、野党側は次期衆院選を見据え、さらなる大きな塊となって安倍政権に対抗する構えです。バラバラだった力が一つに集約されることへの期待感から、SNS上でも「ようやく対抗軸が見えてきた」といった前向きな声が上がっています。
立憲の「主導権」と国民の「対等」がぶつかる合流の壁
しかし、合流への道のりは決して平坦ではありません。立憲民主党の枝野幸男代表は、2019年12月9日の両院議員総会にて、今回の呼びかけを「政権を奪取するため」の決断であると強調しました。立憲側には、現在の党名や基本政策を維持したまま、他党を迎え入れる「吸収合併」の形を望むリベラル派の声が根強く残っています。
これに対し、国民民主党の玉木雄一郎代表は「対等な立場での協議」を絶対条件として掲げました。衆参両院が一体となって合流することや、参議院側での信頼関係を築くことを重視しています。対等合併とは、既存の組織が消滅して新しい党を作る形を意味しますが、プライドや理念がぶつかり合う中で、着地点を見つけるのは至難の業と言えるでしょう。
安住淳国対委員長は、国民民主党に対し「小さな違いにこだわらず、大きな目的のために団結すべきだ」と促しました。ですが、ネット上では「安易な数合わせでは有権者の支持は得られないのではないか」といった厳しい意見も見受けられます。単なる野合に終わらせないためには、明確なビジョンを提示することが不可欠でしょう。
解散への警戒と地方組織の重み
一方、老舗政党である社民党も慎重な姿勢を崩していません。2019年12月12日以降に議論を本格化させる予定ですが、旧社会党時代から続く全国の地方組織との調整には相応の時間がかかる見込みです。長い歴史を持つ政党だからこそ、足元の組織を納得させるプロセスを軽視することはできないという事情が見て取れます。
また、野党4党は2019年12月9日、内閣不信任決議案などの提出を見送る判断を下しました。これは、不信任案を大義名分として安倍首相が衆院解散・総選挙という「伝家の宝刀」を抜くことを警戒したためです。戦う準備を整えるための時間稼ぎとも言えますが、この慎重さが功を奏するかは、これからの合流協議のスピード感にかかっています。
編集者としての私見ですが、今の野党に求められているのは、単なる組織の合体ではなく「何のために政権を取るのか」というワクワクするような未来図です。数合わせの議論に終始せず、国民が「これなら託せる」と思えるような、新しい選択肢としての強い野党が誕生することを切に願ってやみません。
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