コンビニ配送が地球を救う?ローソンが挑む「廃食油バイオ燃料」実証実験の全貌と未来

私たちの生活に欠かせないコンビニエンスストアが、環境問題という大きな課題に対して新たな一歩を踏み出しました。大手チェーンのローソンは、2019年12月10日、店舗へ商品を届ける配送トラックの燃料に、使い終わった食用油を再利用した「バイオディーゼル燃料(BDF)」を導入する実証実験を開始したのです。

今回、実験の舞台となるのは兵庫県尼崎市内の約10店舗を担当する配送車両2台です。2020年2月29日までの期間、実際の走行を通じてその効果を検証します。使用される燃料は、中部地方の店舗で揚げ物調理に使われた後の植物性廃油などを精製したもので、通常の軽油に5%混合して使用されます。

「バイオディーゼル燃料(BDF)」とは、植物油などを原料とした再生可能な燃料のことです。植物は成長過程で光合成により二酸化炭素(CO2)を吸収するため、燃焼しても大気中のCO2を実質的に増やさない「カーボンニュートラル」なエネルギーとして、今まさに世界中で注目を集めている専門技術なのです。

SNS上では「お店の唐揚げの油がトラックを動かすなんて画期的!」「エコな取り組みを応援したい」といった驚きや期待の声が広がっています。毎日見かける配送車が、実は地球に優しいエネルギーで走っているという事実は、ブランドのイメージ向上にも大きく寄与していると言えるでしょう。

現在、ローソンは国内に約15,000店舗を構え、1店につき1日7回から8回もの配送を行っています。膨大な物流網を維持するためには、どうしても排出ガスの問題が付きまといます。しかし、今回の切り替えによって1台あたり1ヶ月で約0.24トンのCO2削減が見込まれており、その意義は非常に大きいものです。

私は、この取り組みが単なるコスト削減ではなく、循環型社会のモデルケースになると確信しています。自社店舗から出たゴミ(廃油)を自社の物流エネルギーとして活用する仕組みは、理想的な地産地消のエネルギーサイクルです。こうした「見える形」の環境対策こそが、消費者の意識を変えるきっかけになります。

2018年度のデータによれば、ローソン全体のCO2排出量のうち、配送車両が占める割合は約1.7%に相当する約99,000トンでした。微々たる数字に見えるかもしれませんが、全配送車両約1,700台のうち3割にこの燃料を導入できれば、その削減効果は計り知れないインパクトを社会に与えるはずです。

今回の実証実験が成功し、バイオ燃料が当たり前のように使われる日が来れば、コンビニは「便利さ」だけでなく「持続可能性」の象徴へと進化するでしょう。2020年3月以降の本格導入に向けた検証結果に、業界全体が熱い視線を注いでいます。今後の展開から目が離せません。

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