日本のものづくりを支える大手機械メーカー、日機装から新たな時代の幕開けを予感させる重要な発表がありました。2019年12月11日、同社は組織の効率化とシナジー効果の最大化を目的とした、大規模な機構改革および役員人事の決定を明らかにしています。この変革は、単なる部署の名称変更にとどまらない、戦略的な意味合いを強く持っているようです。
今回の改革において最も注目すべき点は、精密機器事業本部がインダストリアル事業本部へと統合されることでしょう。これに伴い、2020年1月1日付で、これまで精密機器事業本部長を務めていた大沢晃執行役員が、インダストリアル事業本部の精密機器事業担当へと就任します。組織を一つにまとめることで、技術やリソースの共有がこれまで以上にスムーズに進むことが期待されます。
技術開発の司令塔も刷新!メディカルと技術の融合加速へ
人事は事業部門だけではなく、研究開発の要となるポジションにも及んでいます。同じく2020年1月1日付で、竹内基裕氏が執行役員技術開発研究所長およびメディカル技術センター長に就任する運びとなりました。メディカル事業は同社の柱の一つであり、技術開発のトップがここを兼任する体制からは、最先端技術をいかに医療現場へ応用していくかという強い意志が感じられます。
ネット上の反応を見てみると、「日機装の事業統合は意外だが、合理的だ」「インダストリアル分野での精密技術の活用が進みそう」といった、前向きな意見が散見されます。特に投資家の間では、組織の簡素化による意思決定のスピードアップを歓迎する声が上がっているようです。BtoB企業ゆえに一般の認知度は高くありませんが、玄人好みの堅実な経営判断として評価されています。
筆者の個人的な見解としては、今回の「インダストリアル事業への統合」は非常に賢明な判断だと考えます。現在の製造業界では、単一の専門性よりも、複数の技術を掛け合わせた複合的なソリューションが求められているからです。精密機器の繊細な技術が産業インフラ部門と融合することで、他社には真似できない独自の製品群が生まれる可能性は極めて高いでしょう。
ここで専門用語について少し触れておきましょう。今回登場した「インダストリアル」とは、産業用や工業用という意味を指し、具体的にはプラント向けのポンプや航空機部品などを扱う部門を指します。一方の「機構改革」は、会社内の組織図を書き換えて効率を高める仕組みづくりのことです。これらを同時に行うことで、日機装は2020年という節目を飛躍の年にしようとしているのではないでしょうか。
コメント