2019年12月01日、東京・駒沢体育館で開催されたバドミントン全日本総合選手権。男子シングルス決勝戦は、2年連続で同じ顔合わせとなる桃田賢斗選手と西本拳太選手の激突となりました。多くのファンが見守る中で展開されたのは、まさに「絶対王者」の称号にふさわしい桃田選手の独壇場です。
試合中、桃田選手は西本選手の渾身の強打を涼しい顔でレシーブし、スピードに強弱をつけたショットで相手を翻弄しました。勝利を決めるマッチポイントでは、今大会初めてと言えるほどの大きな咆哮で自らを鼓舞。最後は鮮やかなスマッシュを突き刺し、セットカウント2対0で大会2連覇を成し遂げたのです。
SNS上では「次元が違う」「守備範囲が広すぎて絶望感すら覚える」といった驚きの声が溢れています。これまで、相手のミスを待つ粘り強いスタイルが特徴だった桃田選手ですが、今大会では自ら攻撃を仕掛ける「スピード」の向上が顕著でした。勝負を決めるまでの時間が早まったことで、スキのない完璧な強さが際立っています。
世界の頂点から東京五輪へ、エースが語る「覚悟」の重み
2019年という1年間を振り返ると、桃田選手は国際大会で驚異の10勝を挙げるなど、もはや決勝のコートを「指定席」にしてしまいました。しかし、国内最高峰の今大会には並々ならぬ決意で臨んでいます。日本のエースとして緊張感のある舞台で力を出し切ることが、自身の成長に不可欠だと考えているからでしょう。
バドミントン界における「エースの自覚」とは、単に技術が高いだけでなく、常に勝利を期待される重圧を力に変える姿勢を指します。桃田選手は「自分のペースで自分らしくプレーできた」と手応えを口にしており、その表情には王者ゆえの風格と、目前に迫った大きな目標への自信が滲み出ていました。
五輪代表選考レースもいよいよ終盤戦に突入します。ライバルたちが必死にギアを上げて追い上げてくる中で、彼は早くも次の戦いを見据えて全力を尽くす構えです。編集者である私から見ても、今の桃田選手には慢心など一切感じられず、むしろ進化への渇望さえ伝わってきます。今後も彼の快進撃から目が離せません。
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