京都市が高さ規制を大幅緩和!オフィス不足解消と「職住近接」の未来へ。丹波口・京都駅南がビジネスの新拠点に

古都の街並みを守り続けてきた京都市が、大きな歴史の転換点を迎えようとしています。京都市は2019年12月06日、JR丹波口駅の西側エリアなどを対象に、建物の高さ制限を緩和する新たな都市計画を決定しました。これまで20メートルに制限されていた上限が、条件を満たせば31メートルまで引き上げられます。

この決定に対し、SNSでは「ついに京都が変わるのか」「景観も大事だが、仕事場がないのは困る」といった期待と不安が入り混じった声が上がっています。京都市は2007年から厳格な景観政策を敷いてきましたが、現在は観光バブルによる「ある深刻な問題」に直面しており、今回の緩和はその打開策として注目されているのです。

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深刻なオフィス不足とホテル急増のジレンマ

背景にあるのは、市中心部での異常なまでのホテル新設ラッシュです。インバウンド需要の高まりにより、四条烏丸周辺の地価は高騰しました。その結果、オフィスやマンションを建てるよりもホテルを建てる方が収益性が高い状態となり、既存のオフィスビルが取り壊されて宿泊施設に変わる現象が相次いでいます。

ここで用語を解説しますと、「容積率」とは敷地面積に対する延べ床面積の割合のことです。この容積率が緩和されることで、より広いスペースを確保したビルが建設可能になります。今回の計画では、京セラや任天堂の本社が集まる「らくなん進都」や、JR二条駅西側でもこの容積率の緩和が盛り込まれました。

IT大手のLINEやマネーフォワードなど、優秀な人材を求めて京都への進出を希望する企業は後を絶ちません。しかし、現状は「空き物件が市場に出回る前に埋まってしまう」という異常事態です。働きたくても働く場所が見つからないという都市の空洞化を防ぐため、市は周縁部の開発に舵を切ったと言えます。

京都の未来を占う「職住近接」の街づくり

今回の規制緩和の目玉となる丹波口駅周辺は、ベンチャー企業が集まる「京都リサーチパーク」もあり、新たなビジネスの「卵」を育てるポテンシャルを秘めています。市中心部に比べて地価が安く、高速道路へのアクセスも良いため、研究開発拠点を構えるには絶好のロケーションと言えるでしょう。

私自身の意見としては、この緩和は「守るための攻め」であると感じます。美しい景観を維持するには、そこで暮らし、働く現役世代の活力が不可欠です。オフィスを呼び込み、職場の近くに住む「職住近接」を実現させることは、単なるビジネス誘致を超えて、京都の文化を次世代に繋ぐための重要な一歩になるはずです。

もちろん、不動産業界からは「中心部の需要をどこまでカバーできるか不透明だ」との慎重な意見も出ています。しかし、2019年12月07日現在、京都が選んだこの新しい道が、10年後の街の姿をより豊かにすることを願って止みません。景観と経済のバランスをどう取るのか、これからの京都の進化から目が離せません。

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