自動運転の覇権を握る「車の脳」!ルネサスが仕掛ける車載SoC戦略の全貌とCASE時代の勝機

日本の半導体プライドを背負うルネサスエレクトロニクスが、次世代モビリティの心臓部とも言える「システム・オン・チップ(SoC)」の開発に一段とアクセルを踏んでいます。2019年11月12日、業界が注目する同社の戦略が明らかになりました。

自動運転やコネクテッドカーといった「CASE」の波が押し寄せる中、クルマはもはや「走るコンピューター」へと変貌を遂げようとしています。この巨大な変革期において、ルネサスは自社の強みを再定義し、世界市場への挑戦状を叩きつけているのです。

SNS上では「かつてのスマホ向けSoCの苦い記憶を払拭できるか」「トヨタや海外勢との連携が鍵になる」といった期待と不安が入り混じった声が上がっています。まさに日本半導体産業の試金石となるプロジェクトと言えるでしょう。

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驚異の演算処理能力!レベル4を見据えた次世代チップの衝撃

ルネサスが2019年10月中旬に開催した展示会で、ひときわ異彩を放っていたのが新型のドライブレコーダーシステムです。これは米ストラドビジョン社と共同開発したもので、R-Carと呼ばれるSoCが主役を演じています。

SoCとは、プロセッサやメモリなどの多様な機能を一つのチップに集約した「システム・オン・チップ」の略称です。従来のマイコンが特定の部品を制御する「手足」なら、SoCは複雑な判断を下す「脳」に相当する極めて高度な部品です。

現在開発中の製品は、1秒間に60兆回もの演算を行う「60TOPS」という異次元の性能を誇ります。これは現行品の約8.5倍に達する数値であり、運転の主体がシステムに移行する「レベル4」以上の自動運転を実現するために不可欠なスペックです。

巨大テック企業との真っ向勝負!生き残りをかけた三位一体戦略

しかし、この分野はスマホ向けで覇権を握る米クアルコムや、AI処理に強い米エヌビディア、さらには韓国サムスン電子といった世界的巨人がひしめくレッドオーシャンです。1プロジェクト100億円とも言われる開発費は、まさに体力勝負です。

ルネサスは、得意のマイコン、買収で強化したアナログ半導体、そしてこのSoCを組み合わせた「三位一体」の提案で差別化を図ります。特定分野に強いパートナー55社を認定するなど、外部連携による「面」の攻勢も強めています。

個人的には、同社が過去の失敗を糧に、自前主義を脱して英アームやトヨタなどが参加するコンソーシアム「AVCC」へ合流した点を高く評価します。標準化の波に乗ることこそが、巨大な競合に立ち向かう唯一の最適解ではないでしょうか。

2025年までに年率11%の成長が見込まれる車載SoC市場は、ルネサスにとって「絶対に負けられない戦い」です。日本の技術力が再び世界のモビリティを支配する日が来るのか、そのハンドルさばきから一瞬たりとも目が離せません。

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