証券市場に緊張が走っています。日本証券金融、通称「日証金」は、2019年12月4日の午後立会約定分から、サインポスト株の貸借取引に関する申し込み停止措置を実施することを決定しました。この措置により、制度信用取引を利用した新規の売り注文や、買った株を現金で引き取る「現引き」の申し込みができなくなるため、投資家の間では今後の値動きを巡り様々な議論が飛び交っています。
そもそも「貸借取引」とは、証券会社が株の売買に必要な資金や株券を日証金から借りる仕組みのことです。今回の制限により、市場に供給される株券や資金が絞られる形となります。ネット上のSNSでは、「これで空売りができなくなるから踏み上げが期待できるのでは」といった強気な意見が見られる一方で、「流動性が低下することで、予期せぬ急落を招く恐れがある」と警鐘を鳴らす慎重な声も上がっており、反応は真っ二つに分かれている状況です。
投資用語としての「現引き」についても少し触れておきましょう。これは信用取引で買っていた株の代金を支払い、現物株として受け取る手続きを指します。今回の停止措置では、弁済の期限が到来した際に必要となる現引きを除き、原則として申し込みが制限されます。こうしたテクニカルな規制が入る背景には、特定の銘柄に過度な取引が集中し、市場の公正な価格形成を維持したいという当局の意向が透けて見えるでしょう。
筆者の視点としては、今回の措置は短期的にはボラティリティ、つまり価格の変動幅を大きくする要因になり得ると考えています。サインポストは無人決済システムなど将来性の高い事業を手掛けているだけに、需給の乱れによって本質的な企業価値とは異なる水準まで株価が揺さぶられる懸念は拭えません。投資家の皆様は、目先の過熱感に惑わされることなく、こうした規制が市場心理に与える影響を冷静に分析する必要があるのではないでしょうか。
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