日本の美容業界を牽引し続ける大手化粧品メーカーの株式会社ポーラが、2020年1月1日という記念すべき新年の幕開けとともに、大きな転換期を迎えます。今回の人事発表において最も注目を集めているのは、同社として初めて女性のトップが誕生することでしょう。現取締役兼執行役員の竹永美紀氏が新社長に就任し、これまでの事業本部での経験を活かした新たな舵取りに、社内外から熱い視線が注がれています。
SNS上では「女性の美を追求する企業だからこそ、女性社長の誕生は自然で嬉しい」「現場を知る女性の視点が経営にどう反映されるのか楽しみ」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられました。約20年間にわたり横手喜一氏が築き上げてきた強固な基盤を引き継ぎつつ、竹永新社長がどのような革新をもたらすのか、その手腕に大きな期待がかかっています。まさに多様性が求められる現代を象徴する、象徴的なリーダーシップの交代といえるでしょう。
私自身の見解としても、美容という感性が重要な領域において、ターゲット層と同じ視座を持つ女性がトップに立つことは、ブランドの真実味をより一層高めると確信しています。数値データだけでは測りきれない「美へのときめき」や「日々のケアに寄り添う温かさ」が、経営判断の随所に散りばめられることを願ってやみません。単なる組織の若返りではなく、市場のニーズを肌で感じ取ってきた現場主義の浸透こそが、これからのポーラをさらに輝かせるはずです。
戦略的な組織再編で挑む「顧客体験」の深化とグローバル展開
今回の新体制では、各部門のスペシャリストたちが重要なポストに配置されています。取締役の高谷誠一氏は人事から「TB事業管理」へと担当を移します。ここでいうTB(Total Beauty)事業とは、エステやカウンセリングを通じてお客様一人ひとりに最適な美を提案する、ポーラの根幹を成す対面型ビジネスのことです。長年培った組織運営のノウハウを、直接的な事業成長のエンジンの管理に活かすという、非常に戦略的な配置転換だと考えられます。
また、西方和博氏は新たに「CRM推進・物流企画開発」を担うことになりました。CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、日本語では「顧客関係管理」と訳される専門用語です。お客様とのつながりをデータや対話を通じて深め、生涯にわたって愛される関係を築くための重要な手法を指します。物流というインフラ面と、お客様との絆を深めるCRMを連携させることで、商品の裏側にあるストーリーまで届けるような、質の高いサービス提供が期待されます。
さらに海外事業部には佐藤保氏が執行役員として昇格し、世界市場への攻勢を強める姿勢が鮮明になっています。国内で培った高い技術力と「おもてなし」の精神を、どのようにグローバルスタンダードへと昇華させていくのか、目が離せません。藤本祐子氏が担う人事戦略や、宮杉彰氏、片峰靖朗氏らによる地域に密着したエリア戦略の強化など、全部門が連動して新しいポーラの形を作り上げようとしています。2019年12月20日の発表から、新年のスタートが今から待ち遠しくなる布陣です。
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