化学業界のフロントランナーとして知られる株式会社クラレが、2020年01月01日付で実施する大規模な組織改編と人事異動を発表しました。今回の動向は、単なる役職の入れ替えにとどまらず、次世代の持続可能な成長を見据えた極めて戦略的な布陣となっています。SNS上では「技術のクラレが本気を出してきた」「デジタルとCSRを強化する姿勢が明確」といった、企業の先見性を評価する声が数多く寄せられており、業界内外から熱い視線が注がれています。
まず注目すべきは、CSR(企業の社会的責任)と品質マネジメント体制の強化です。CSR本部では尾古雅章氏が全体を統括し、矢田和之氏が品質管理の舵取りを担います。昨今、企業には利益追求だけでなく「社会から信頼される存在」であることが強く求められていますが、クラレはこの分野に精鋭を配置することで、誠実なモノづくりへの決意を鮮明にしました。不祥事が相次ぐ現代において、こうした品質至上主義を貫く姿勢は、長期的な株価やブランド価値にも好影響を与えるはずです。
最先端技術を結集!研究開発とデジタル戦略の加速
研究開発部門では、くらしき研究センターの融合技術領域探索グループリーダーに藤純市氏が、つくば研究センターの成形・加工研究所長に大串真康氏が就任します。異なる技術を掛け合わせる「融合技術」の探索は、イノベーション創出の鍵を握る重要なミッションです。また、中田国彦氏がデジタル戦略推進を担当し、ITを駆使した業務変革を加速させます。デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が浸透する中で、クラレはデジタルを「道具」として使いこなし、競争力を一段上の次元へ引き上げようとしています。
事業部門では、ビニルアセテート樹脂カンパニーを中心に、グローバルな市場展開を意識した配置が目立ちます。濃口浩治氏が原料戦略や購買を統括し、エバール事業部では羽田泰彦氏がグローバルオペレーションを牽引します。世界シェアNo.1を誇る製品を持つ同社にとって、国際的な供給網の最適化は生命線です。現場の声を熟知したリーダーたちが各拠点を指揮することで、世界市場での優位性はさらに盤石なものとなるでしょう。
さらに、各事業所でも活発な人事交流が行われています。倉敷、西条、岡山の各拠点において、設備技術や生産開発のプロフェッショナルたちが新たな役割を担うことになりました。特に繊維事業や機能材料分野では、次世代の収益基盤を支える先端マテリアルの開発に期待がかかります。技術者が持つ卓越した知見を事業の枠を超えて循環させる今回の人事こそが、クラレが「独創性の高い会社」であり続けるための源泉であると私は確信しています。
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