世界最大級のタイヤメーカー、ブリヂストンが2019年12月27日、目前に迫る2020年1月1日付の衝撃的な人事異動と組織改革を発表しました。このニュースは業界関係者だけでなく、SNS上でも「ブリヂストンの本気度が伝わる」「組織の形がガラリと変わるようだ」と大きな注目を集めています。新しい年を目前に控えたこのタイミングでの発表は、同社が次のディケイドを見据えた攻めの姿勢を鮮明にしたものと言えるでしょう。
今回の発表で特に目を引くのは、技術開発の最前線におけるリーダーたちの交代です。素材応用研究のスペシャリストである大月正珠氏が、先端材料本部長という重責を担うことになりました。材料工学の知見を活かした次世代のタイヤづくりが加速することは間違いありません。また、磐田工場長には家中誠氏が就任し、製造現場のさらなる強化が図られます。こうしたプロフェッショナルたちの配置転換は、現場に新しい風を吹き込むはずです。
ソリューション事業への転換とグローバル戦略の強化
組織改革の大きな柱の一つが、鉱山ソリューション事業の再編です。これまでのマーケティング戦略部を独立させ、新たに「鉱山ソリューション事業企画・推進室」を立ち上げました。ここで言う「ソリューション」とは、単にタイヤという「モノ」を売るだけでなく、タイヤの摩耗管理や燃費向上といった「サービス」を提供することを指します。顧客の課題を直接解決するビジネスモデルへの転換が、この新部署の設立から強く感じられます。
さらに、海外事業の支援体制も刷新されました。Gタイヤ生産支援本部内の部署名が改称され、欧州だけでなく中東やアフリカを含む「BSEMIA」地域へのサポートを強化する体制が整えられています。グローバルでの生産効率を高める「G-IE技術支援部」の新設も、世界市場での競争力を維持するために欠かせない一手です。このように、世界各地のニーズに即応できる柔軟な組織への脱皮が着々と進められているのです。
品質管理の高度化とブランド戦略の深化
品質保証の分野でも、非常に細かい組織の再定義が行われました。「G品質ガバナンス・認証部」など、ガバナンスという言葉を冠した部署が登場しています。ガバナンスとは、企業が健全な経営を行うための管理体制を意味しますが、これを品質保証に直結させることで、世界基準の安全性をより強固にする狙いがあるのでしょう。原材料から開発、中材に至るまで、チェック体制を網羅的に広げる姿勢には、トップブランドとしての誇りを感じます。
最後に、ブランド戦略についても「Gブランド戦略部」へと名称変更が行われました。単なる広告宣伝に留まらず、世界統一のブランドイメージを構築し、ステークホルダーとのコミュニケーションを深化させる狙いがあるはずです。2020年1月1日、ブリヂストンは新しい組織と共に、未知なるモビリティ社会の先駆者として新たなスタートラインに立ちます。この変革がどのような革新を私たちにもたらすのか、期待せずにはいられません。
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