2020年01月10日、安倍晋三首相は少子高齢化という国難に立ち向かうため、内政の最重要課題として「全世代型社会保障改革」の実現へ強い意欲を示しました。この改革は、現役世代だけでなく高齢者も含めた全世代で支え合う仕組み作りを目指すものです。首相が「今年最大のチャレンジ」と位置付けるこの一大プロジェクトは、まさに政権の総仕上げに向けた不退転の決意の表れと言えるでしょう。
SNS上ではこの発表に対し、「現役世代の負担が減るなら応援したい」という期待の声が上がる一方で、「高齢者の生活が苦しくなるのでは」といった不安の呟きも多く見られます。世論の関心は非常に高く、タイムラインは連日議論で賑わっています。誰もが避けて通れない老後の問題だからこそ、国民の視線もいつになく真剣そのものです。
今回の改革の大きな特徴は、関連法案を2段階に分けて整備する点にあります。まず2020年01月20日に召集予定の通常国会には、年金や雇用、介護に関する法案が提出される見込みです。これは、働く意欲のある高齢者や短時間で働くパート労働者にも年金の門戸を広げ、社会保障の「支え手」を増やすことを目的としています。
ここで使われる「社会保障」という専門用語は、病気や怪我、老齢、失業などのリスクから国民の生活を守るために、国が給付やサービスを行うセーフティネットのことです。年金や医療、介護などがその代表例ですね。今回の改革は、この網の目を今の時代に合わせて編み直そうという試みなのです。
さらに政府は、一定の所得がある75歳以上の後期高齢者を対象に、医療費の窓口負担を2割に引き上げる新制度を2020年06月までにまとめる方針です。そして、2020年秋に想定される臨時国会へ関連法案を提出するスケジュールを描いています。負担増への反発は予想されますが、現役世代の負担上昇を抑えるためには、痛みを伴う改革も避けて通れないのが実情です。
実際、2019年12月の世論調査では、2割負担への引き上げ方針に対して賛成が52%と、反対の41%を上回る結果が出ています。70歳以上の世代を除けば、多くの世代がこの方針を受け入れている背景には、これ以上の現役負担増は限界であるという危機感が共有されているからだと推察されます。
私個人の意見としては、この改革は日本の持続可能性を高めるために、一刻も早く断行すべき不可欠な一歩だと考えます。これまでのように現役世代だけに重荷を背負わせる構造は、もはや人口減少社会において崩壊寸前です。高齢者の方々にも能力に応じた負担を求めることは、冷酷ではなく、むしろ未来の子どもたちを守るための公平な優しさではないでしょうか。
しかし、政権運営の道のりは決して平坦ではありません。過去には「消えた年金問題」やデータ不備による労働制度の混乱など、厚生労働省が絡む改革は常に政権の足を引っ張る鬼門となってきました。リスクを熟知する加藤勝信厚労相が慎重な姿勢を崩さないのも、これまでの苦い経験があるからに他なりません。
さらに、カジノを含む統合型リゾート(IR)を巡る疑惑や「桜を見る会」の問題など、足元では野党からの激しい追及という逆風が吹き荒れています。2020年01月20日の国会冒頭から大荒れの展開になれば、肝心の社会保障法案の審議が遅れる恐れもあります。この難局をどう乗り切るか、首相の手腕が問われています。
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