起業大国への大きな一歩となる新サービスが、いよいよ2020年1月20日から始まります。政府はこれまで煩雑だった法人設立に関する様々な行政手続きを、インターネット上で一度に済ませられる一元化サービスを開始することを決定しました。これまでは国税や地方税、年金など、それぞれの管轄ごとに5カ所もの窓口に足を運ぶ必要がありましたが、これらが集約されます。ビジネス環境を劇的に整えることで、国内の起業や投資を活性化させたいという政府の強い成長戦略が伺える注目の施策です。
SNS上でもこのニュースは大きな話題を呼んでおり、「会社設立のハードルが下がるのは本当にありがたい」「複数の役所を回る苦痛から解放される」といった前向きな声が続々と寄せられています。一方で「本当にスムーズにシステムが動くのか」といった、初期の運用に対する不安や期待が入り混じった意見も見られました。多くのビジネスパーソンやこれから起業を志す人々にとって、今回の手続き簡略化がいかに待ち望まれていたものであるかが、ネット上の熱い反響からもリアルに伝わってきます。
この便利な一元化サービスを利用するためには、政府が運営するオンライン窓口である「マイナポータル」へのアクセスが必要です。申請者は自身の「マイナンバーカード」を鍵として使い、認証を行うことで、自宅やオフィスにいながら一括で申請を完了できるようになります。従来のように税務署や労働基準監督署、年金事務所といった複数の窓口へ個別に出向く手間が一切なくなるため、これまで会社設立にかかっていた膨大な時間と労力が大幅に削減されることは確実でしょう。
さらに政府は、2021年2月を目途に法務省が管轄する「定款認証(ていかんにんしょう)」や法人設立登記もこのシステムに追加する計画を立てています。定款認証とは、会社の根本規則を定めた書面が正当な手続きで作られたかを公証人が証明する重要なステップのことです。これらが加わることで、手続きの一元化は完全なものとなります。同時に、義務付けられていた印鑑の届け出を不要とする法整備も進められており、名実ともにネットだけで会社が立ち上がる時代が到来します。
今回のデジタル改革の背景には、日本の国際的な競争力を高めたいという切実な狙いがあります。世界銀行が発表した2020年版(2019年10月時点)の「事業環境ランキング」において、日本は総合18位という厳しい現実に直面しているのです。特に法人設立の手続き分野に限定すると30位と低迷しており、手続きの煩雑さが日本の大きな弱点とみなされてきました。2020年度にかけてこの一元化が浸透すれば、日本の評価は劇的に向上すると期待されています。
私は今回の政府の取り組みを大いに歓迎すべきだと考えています。かつて2013年の成長戦略で「2020年までに同ランキング3位以内」という高い目標を掲げながらも、現実は世界のスピードに取り残されていました。だからこそ、今回のマイナポータルを活用したデジタル化は、遅きに失したとはいえ日本のビジネス環境を近代化する決定打になるはずです。官僚的な縦割り行政を打破し、挑戦者を応援する社会へと変革を遂げるためにも、この一元化を起点としたさらなる規制緩和を強く望みます。
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