医療のあり方を揺るがす大きな一歩が踏み出されました。2018年に東京都の公立福生病院で、人工透析の治療を辞めたいと希望した腎臓病の女性患者が、その後に亡くなるという痛ましい出来事があったのをご存知でしょうか。この問題を契機に、日本透析医学会は2020年01月20日、新たな提言案を公式ウェブサイト上で発表したのです。
今回の発表を受けて、SNS上では早くも爆発的な反響が広がっています。「患者自身の生き方を選ぶ権利を尊重すべきだ」という賛成の声がある一方で、「医療現場に重い判断が委ねられるのではないか」という不安や困惑の意見も目立ちました。まさに社会全体を巻き込む壮大な議論へと発展している様子が伺えますね。
人生の最終段階でなくても認められる「自己決定権」の中身とは
今回注目すべき点は、末期がんのような命の灯火が消えかけている状態でなくても、一定のハードルをクリアすれば透析中止が認められるという方針です。提言案では、最終的な治療の選択は患者が持つ基本的な権利であると力強く宣言しています。つまり、無理に治療を強制される筋合いはないという意味が含まれているのでしょう。
ここでいう人工透析とは、働かなくなった腎臓の代わりに機械を使って血液をきれいに浄化する医療処置のことです。生きていくために不可欠な治療だからこそ、その中止を容認するという決断は、これまでの医療界の常識を覆すほどの大きなインパクトを持っています。現場の医師たちにも慎重な姿勢が求められるはずです。
命の選択に必要な厳格なプロセスとこれからの課題
もちろん、簡単に治療を辞められるわけではありません。医療側はまず継続のための最善の努力を尽くし、その上で患者や家族と徹底的に話し合って合意することが求められます。さらに、一度中止を決めれば激しい苦痛が伴うことや、最悪の場合は死に至るリスクがある点も事前にしっかりと説明されなければなりません。
安易な決定を防ぐために、書面での確認書の取得も義務付けられる見通しです。学会側は2020年01月26日まで一般からの意見をメールで募集し、同年02月16日には東京都内で公聴会を開催する予定となっています。最終的な取りまとめは2020年03月末を目指しており、今後の動向から目が離せません。
患者の尊厳を守ることは極めて大切ですが、治療中止の判断を各医療機関の裁量に委ねる点には少し危うさも感じます。現場の医師が過度な責任を負わされないよう、国全体で一貫したガイドラインや心のケアを行う体制を整えるべきではないでしょうか。誰もが納得できる医療環境の実現を願うばかりです。
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