三菱自動車にディーゼル排ガス不正疑惑!ドイツ検察の家宅捜索で激震が走る欧州市場の今

自動車業界にまたしても激震が走りました。ドイツの検察当局は2020年1月21日、三菱自動車のドイツ国内にある関係先10カ所に対して家宅捜索を実施したと発表したのです。今回の容疑は、同社のディーゼル車に排ガスを不正にコントロールする装置が組み込まれていたという、極めて深刻な疑いになります。日本の自動車メーカーがディーゼル車の排ガス問題でドイツ当局から捜索を受けるのは、今回が初めてのケースです。

捜索のメスが入ったのは、フランクフルト近郊にある三菱自動車の複数の拠点だけにとどまりません。自動車部品の世界的メガサプライヤーであるコンチネンタル社のハノーバーやレーゲンスブルクの事業所も、捜索の対象となりました。捜査当局は、三菱自動車の幹部や子会社に加え、部品メーカー2社への取り調べを本格化させています。ネット上では「ついに日本車にも疑惑の目が向けられたか」と、大きな失望の落胆が広がりました。

疑惑の焦点となっているのは、排気量1.6リットルと2.2リットルの4気筒ディーゼルエンジンでございます。これらは、欧州連合が2009年に導入した排ガス規制である「ユーロ5」や、2014年からの「ユーロ6」に適合するモデルとして販売されていました。環境規制をクリアしていると信じて購入したユーザーにとっては、裏切られたような気持ちになるのも当然でしょう。SNSでは「環境に優しいという言葉を信じていたのに」といった怒りの声が相次いでいます。

ここで問題となっている「不正装置」とは、いわゆるディフィートデバイス(無効化機能)と呼ばれるものです。これは、車両が排ガス試験を受けている状態にあることを自動で検知し、その間だけ有害物質である窒素酸化物(NOx)の排出を抑える仕組みを指します。つまり、検査の時だけ「お行儀の良い数字」を出し、実際の路上を走行する際には、この環境対策機能が作動しない仕組みになっていたのではないかと疑われているわけです。

この手口は、2015年に発覚して世界中を震撼させたドイツのフォルクスワーゲン(VW)による排ガススキャンダルと全く同じ構図と言えます。窒素酸化物は、酸性雨の原因や呼吸器系への悪影響を及ぼす物質として知られており、地球環境だけでなく、人々の健康をも脅かしかねない存在です。クリーンディーゼルという魅力的な響きの裏で、このような不正が常態化していたとすれば、自動車産業全体の信頼は完全に失墜してしまうでしょう。

今回の事態を受け、三菱自動車は「ドイツ国内の販売会社と研究開発拠点に検察当局が訪れた。詳細な情報は収集中だが、当局の調査には全面的に協力していく」とのコメントを発表しました。ドイツ当局はこれまでにも、フォルクスワーゲングループをはじめ、ダイムラーやBMW、オペルといった欧州の主要メーカーを軒並み捜索しています。ついにその包囲網が、日本のメーカーにまで及んだというのが現在の緊迫した状況です。

筆者の視点といたしましては、今回の事件は単なる一企業の不祥事ではなく、ディーゼル車という存在そのものの限界を物語っていると感じます。欧州が進める厳しい環境規制に適合するため、メーカー側が技術的な限界から不正に手を染めてしまったのだとしたら、本末転倒と言わざるを得ません。利便性や経済性を優先するあまり、地球環境を犠牲にする姿勢は、現代のモビリティ社会において決して許されるものではないはずです。

SNSでは「もうディーゼル車ではなく、電気自動車(EV)への移行を急ぐべきだ」という未来志向の意見も多く見られます。かつては環境に優しいと評価されたディーゼルですが、相次ぐ不正発覚によって、その信頼は完全に崩壊したと言えるでしょう。各メーカーは今こそ猛省し、真の意味で持続可能なモビリティ開発へと舵を切る必要があります。三菱自動車が今後どのように身の潔白を証明し、あるいは責任を果たすのか、世界中が注視しています。

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