九州電力玄海原発を抱える佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長が、就任直後に現金を受け取っていたことが2020年1月22日に明らかになりました。資金を提供したのは、福井県敦賀市に拠点を置く中堅建設会社の塩浜工業側です。金額は100万円にのぼり、原発マネーを巡る不透明な癒着構造が再び浮き彫りとなりました。SNS上では「また原発絡みの闇か」「返せば済む問題ではない」といった、有権者からの激しい怒りの声が相次いで大炎上しています。
脇山町長はメディアの取材に対して現金の受領を認めており、最近になって全額を相手方に返還したと釈明しました。町長は「当初から返す意思はあったものの、業務が多忙で自宅の金庫に保管したままになっていた」と弁明しています。さらに、特定の工事に対する便宜供与についても完全に否定しました。しかし、もし刑事事件として捜査の対象になれば、町長の職を辞することも視野に入れて検討せざるを得ないと言及しています。
関西電力の金品受領問題との根深い繋がり
今回の問題の背景には、原発業界の根深い闇が見え隠れしています。実は、塩浜工業は関西電力の幹部らに多額の金品を配っていた福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(2019年3月に死去)に対し、毎月50万円の顧問料を支払っていた企業です。原発立地自治体の首長は、電力会社に対して強力な発言権を持つと考えられています。そのため同社は、玄海原発に関連する建設工事を有利に受注できるよう、便宜を期待して接近した可能性が極めて高いでしょう。
脇山町長の話によれば、初当選を果たした2日後の2018年7月31日に、自宅を訪れた同社の関係者から「当選祝い」として、のし袋に入った100万円を差し出されたといいます。一度は拒絶したものの、相手が玄関に置いたまま立ち去ったため、そのまま受け取ってしまったというのが事の真相です。一方で、塩浜工業側は当時の担当専務が既に他界していることを理由に、事実関係を把握できないとする曖昧な姿勢を崩していません。
政治資金規正法の壁と問われる倫理観
ここで問題となるのが、日本の政治資金規正法(政治家個人への企業献金を原則禁止する法律)への抵触です。もし塩浜工業が法人としてこの100万円を支出していた場合、この法律に完全に違反する恐れが生じます。どれほど多忙であったとしても、1年半近くも現金を金庫に眠らせていたという言い訳は、世論を納得させるにはあまりにも苦しいと言わざるを得ません。発覚してから慌てて返すという行為自体が、後ろめたさの現れとも受け取れます。
編集部の視点として、今回の事件は氷山の一角に過ぎないと感じています。国民の安全を預かる原発の地元トップが、業者からの現金を「祝い金」として安易に受け取る倫理観の欠如は、決して見過ごせるものではありません。返還したから白紙に戻るというわけではなく、原発利権に群がる企業と政治家の歪んだ関係性を断ち切るために、今こそ徹底的な真相解明が必要です。私たちは今後も、この不透明なカネの流れを厳しく監視していくべきでしょう。
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