痛ましい事件から、2020年1月24日でちょうど1年が経過しました。千葉県野田市で当時小学4年生だった栗原心愛さんが虐待によって命を落とした事件について、同市は2020年1月23日に専門家による検証報告書を公表したのです。
この報告書では、2017年11月に彼女が一時保護されて以降、行政機関が介入して彼女を救うチャンスが少なくとも13回もあったと指摘されています。しかし、関係各所の連携不足や、事態に対する危機感の甘さから、最悪の結末を防ぐことができませんでした。
SNS上ではこの発表に対し、「何度も救えるチャンスがあったのに悲しすぎる」「二度とこのような悲劇を繰り返してはならない」といった、行政の対応に対する憤りや悲痛な声が数多く寄せられ、大きな反響を呼んでいます。
頼れる大人がいれば救えた命。行政機関に求められる真の姿勢とは
報告書は、彼女が野田市に引っ越してからの経緯を詳細にたどっています。そもそも一時保護を解除すべきではなかった点や、命を落とす直前に父親が学校の欠席延長を申し出た際、周囲が危機感を共有しなかった点など、介入すべき局面は多々ありました。
さらに報告書は、「市の福祉や学校、児童相談所の職員など、誰であれ信頼できる大人が1人でもいれば救えたはずだ」と強調しています。子供を守るべき立場の人々の姿勢を「子供への裏切り」や「乱暴」という極めて強い言葉で批判しました。
ここで注目すべきは、児童相談所(児相)という専門機関のあり方です。児相とは、子供の権利や安全を守るために法的権限を持って介入できる窓口ですが、今回のケースではその専門性が十分に発揮されていたとは言い難い状況でした。
私は今回の報告書を読み、単なる手続きの不備以上に、現場の人間が目の前の命に真摯に向き合う「想像力」の欠如を感じてなりません。マニュアルに頼るだけでなく、一歩踏み込んで子供のサインを察知する姿勢が不可欠です。
悲劇を風化させず、地域のネットワーク全体で子供たちを見守る社会に変えていく必要があります。二度とこのような「裏切り」が起きないよう、社会全体で行政の改革を注視し、支援の手を差し伸べ続けるべきでしょう。
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