テニス界の絶対女王に誰も予想しなかった衝撃の瞬間が訪れました。2020年1月25日、全豪オープンテニスの女子シングルス3回戦に登場したセリーナ・ウィリアムズ選手が、中国の王薔(ワン・チャン)選手を前にまさかの大金星を献上する形でコートを去ることになったのです。SNS上では「セリーナが3回戦で負けるなんて信じられない」「テニスの神様は本当に気まぐれだ」といった驚きと悲しみの声が世界中で瞬く間に拡散され、大きなトレンドとなっています。
試合の明暗を分けたのは、運命の最終セットでした。ゲームカウント5-6と追い込まれたセリーナ選手のサービスゲームにおいて、相手に3度目のマッチポイント、つまり「あと1点取れば勝利が決まる緊迫した局面」を握られてしまいます。プレッシャーからか、放ったバックハンドのショットは無情にもネットを叩きました。オーストラリアの伝説、マーガレット・コート氏が持つ四大大会最多24勝という大記録への挑戦は、ここで再びお預けとなったのです。
この2人の対戦といえば、2019年の全米オープンが記憶に新しいでしょう。当時はセリーナ選手がわずか1ゲームしか落とさず、44分という驚異的な短時間で圧勝を飾っていました。そのため現地テレビの事前予想でも、勝敗の行方ではなく「王選手が今回は何分耐えられるか」という内容が語られていたほどです。しかし、スポーツの世界は何が起こるか本当に分かりません。雪辱を誓う王選手の熱い闘志が、絶対女王の歯車を狂わせていきました。
試合開始直後から、セリーナ選手は本来のキレを欠き、アンフォーストエラーと呼ばれる「相手のナイスショットによるものではない、自分自身の明らかなミス」を連発してしまいます。第1セットをあっさり落とし、続く第2セットもカウント3-5と崖っぷちまで追い詰められました。そこから意地を見せて1-1のタイに追いついた粘りは流石でしたが、最終セットの激しいラリーの応酬の中で、ついにその限界を迎えてしまった印象を受けます。
試合後、セリーナ選手は「第2セットを奪い返した瞬間は、まさか自分が負けるとは夢にも思わなかった」と悔しさを滲ませました。敗因は相手の約3倍にのぼる56本もの凡ミスです。これには本人も「プロとして絶対にあり得ない内容で、このような試合は二度と経験したくない」と猛省していました。ここ2年ほど四大大会の決勝で4度も苦杯をなめており、2020年9月には39歳を迎えるベテランなだけに、肉体的な衰えを指摘する厳しい声があるのも事実です。
しかし、ここで終わらないのがレジェンドたる所以でしょう。彼女は「記録達成は絶対に可能だと信じているし、そうでなければ現役を続けていない」と力強く宣言しました。逆境こそが彼女を強く輝かせるエネルギーであり、この悔しさを糧に再びコートで吠える姿を見せてくれるはずです。女王が再び世界の頂点に立つその日まで、私たちはその不屈の歩みをどこまでも応援し、見届けたいと思わずにはいられません。
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