国債金利がマイナス圏へ!2020年1月17日の国内債券市場で見せた買い優勢の背景と今後の見通し

2020年1月17日の国内債券市場は、投資家の熱い視線を集める展開を迎えました。長期金利の代表的な指標として注目される「新発10年物国債」の利回りが低下し、前日と比べて0.010%低いマイナス0.005%で取引を終えています。債券は買われると価格が上がり、利回りは下がる仕組みです。つまり、この日は国債を安全な資産として購入したいという動きが強まりました。ネット上でも「再びマイナス金利が深まるのか」と、今後の市場の動向を注視する声が目立っています。

今回の利回り低下を促した大きなきっかけは、財務省が実施した「20年物国債」の入札でした。入札とは、国が発行する国債を金融機関などが競り合うイベントを指します。事前の予想では、市場に国債が出回りすぎて価格が下落する「需給の緩み」を警戒する声もありました。しかし、蓋を開けてみれば投資家からの需要は非常に堅調であることが証明されます。この安心感が呼び水となり、10年債をはじめとする長期債の市場にも買い安心感が広がっていきました。

ここで専門用語を少し紐解いてみましょう。国債の利回りとは、投資した金額に対して得られる利息の割合のことです。これがマイナスになるということは、満期まで持っていると投資額より戻ってくるお金が減る状態を意味します。一見すると損な取引に思えますが、民間銀行が日本銀行にお金を預けても手数料(マイナス金利)を取られる今、少しでも損失が少ない確実な運用先として、国の保証がある国債に資金が集まるのは当然の選択と言えるでしょう。

筆者は、今回の結果が現在の日本経済の縮図を表していると考えています。世界的な経済の不透明感が拭えない中、投資家がリスクを避けて安全資産に流れるのは自然な心理です。しかし、10年債の金利が再びマイナス圏へ沈んだ事実は、資金が企業の設備投資や個人の消費に回らず、金融市場で滞留している裏返しでもあります。この超低金利環境が長引くほど、銀行の収益は圧迫されるため、手放しで喜べる状況ではないというのが本音です。

SNS上では「利回りがマイナスでも国債が買われるなんて、運用の難しさを感じる」といった、ため息混じりの投稿が散見されました。資産運用に悩む個人投資家にとっても、この低金利の波は無視できない課題となっています。景気が本格的に上向き、金利が健全なプラス圏へと浮上する日がいつになるのか、私たちは金融政策の行方とともに、市場の微細な変化をこれからも注意深く見守っていく必要があるでしょう。

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