地震対策に新たな選択肢!三菱UFJ銀行が開始する企業向け「外貨建て定期預金」の革新的な仕組みとメリットとは

近年、日本各地で自然災害への危機意識が高まる中、企業の防災対策にも新しい風が吹き始めています。三菱UFJ銀行は2020年01月下旬から、大規模な地震が発生した際にまとまった一時金を受け取れる、これまでにない企業向けの外貨建て定期預金の取り扱いを開始します。この商品の最大の特徴は、従来の地震保険とは大きく異なり、実際の建物や設備に損害が出ていなくても、あらかじめ設定した条件を満たせば資金を受け取れる点にあります。

インターネット上のSNSでは「損害査定を待たずに動ける資金があるのは心強い」「海外ビジネスで得たドルをそのままリスク管理に回せるのは合理的だ」といった、企業の財務担当者とみられるユーザーからの前向きな反響が相次いでいます。グローバル展開を進める企業にとって、海外事業で獲得した外貨の効率的な運用と、国内の本社や重要拠点における緊急時の資金確保を同時に実現できる仕組みは、まさに待望のサービスと言えるでしょう。

ここで注目したい専門用語が、一般的に災害リスクを管理する手法として知られる「キャプティブ(自社専属の保険子会社)」や「パラメトリック保険」に似たスキームです。今回の預金は、地震の「揺れの大きさ」という客観的な指標を基準にして支払いが実行されます。そのため、複雑な被害状況の確認手続きが一切不要となり、地震が発生してからおよそ3カ月以内という異例のスピードで迅速に資金を手に入れることが可能となります。

具体的なプランの一例を挙げますと、2020年01月時点で2000万ドル(日本円で約22億円)を4年間の定期預金として預け入れた場合、年0.2%の金利を受け取ることができます。さらに、指定した事業所で震度7の激しい揺れが観測された際には、およそ12億円の一体金が支払われる設計です。通常のドル建て預金と比較すると金利そのものは低く設定されていますが、万が一の際の補償を考慮すれば十分に魅力的な利回りです。

私はこの新しい金融商品について、企業の事業継続計画、いわゆるBCP対策を飛躍的に進化させる画期的な試みであると考えます。これまでの震災対策では、建物の修繕費用をカバーする保険が主流でしたが、実際の現場では従業員の生活支援や取引先への支払い、サプライチェーン(部品の調達から販売にいたる一連の供給ネットワーク)の復旧など、目に見えない多様な使途の資金が突発的に必要となります。

今回の外貨預金で得られる一時金は、使い道が一切限定されていないため、こうしたサプライチェーンの寸断やインフラの復旧へ臨機応変に充当できる強みを持っています。事業を守るための「攻めの財務戦略」として、また激甚化する災害への「守りの備え」として、この外貨預金は多くの経営者から注目を集めるに違いありません。スピード感を持った災害復旧を目指す企業にとって、新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。

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