新型肺炎に立ち向かう中国の決断!人民銀行が18兆円超の巨額資金供給で市場のパニックを防ぐ

中国で感染が広がる新型肺炎は、実体経済だけでなく金融市場にも大きな影を落としています。こうした危機的状況を受け、中国の中央銀行である中国人民銀行は2020年2月2日に驚くべき防衛策を打ち出しました。なんと2020年2月3日の市場再開に合わせ、公開市場操作によって1兆2000億元、日本円にして約18兆7000億円という破格の資金を市場に投入するというのです。この異例とも言える大規模な金融緩和策からは、経済へのダメージを何としてでも最小限に食い止めようとする政府の強い意志が伝わってきます。

ここで登場する「公開市場操作(オペレーション)」とは、中央銀行が民間銀行と資金や手形の取引を行い、世の中に出回るお金の量を調節する極めて重要な経済政策です。今回のように巨額の資金が市場へ流れ込むことで、銀行の資金繰りには大きな余裕が生まれるでしょう。人民銀行の発表によると、銀行システムの流動性、つまり現金への換えやすさや資金の回り具合は、前年の同じ時期と比べて9000億元も増加する見込みです。潤沢な資金が確保されれば、おのずと金融機関の足元も安定するに違いありません。

SNS上ではこの発表直後から「ここまでの規模を1日で動かすのは衝撃的だ」「週明けの株価大暴落を防ぐための執念を感じる」といった驚きの声が相次いで投稿されました。また、「中小企業の連鎖倒産を防ぐためにはこれくらい大胆な決断が必要だ」と、政府のスピード感を評価する意見も目立っています。春節の大型連休が明けて取引が再開される株式市場や人民元相場へのパニックを未然に防ぐため、まさに国を挙げた総力戦が始まったと言えるでしょう。

これに先立ち、人民銀行や財政省は2020年2月1日に、新型肺炎の打撃を受けた企業を金融面で包括的にバックアップする方針を表明しました。今回の資金供給には、銀行が貸し渋りや貸しはがしといった冷徹な対応に走るのを防ぐ防波堤の役割があります。資金繰りに苦しむ企業にしっかりと融資を継続させ、経済の血液であるお金の循環を止めないことが最優先された形です。未曾有の事態において、守るべき企業を支える仕組みを即座に構築したことは非常に大きな意義を持ちます。

今回の中国政府の迅速な対応は、世界経済の冷え込みを防ぐためにも極めて適切な判断だったと私は考えます。新型肺炎という目に見えない恐怖に対し、市場を安心させる最大の特効薬は「圧倒的な資金力」の明示に他なりません。もちろん、これだけで全ての不安が払拭されるわけではありませんが、企業の倒産ドミノを防ぐための強力なセーフティネットになるはずです。世界第二位の経済大国が見せたこの攻めの姿勢が、今後の世界的な市場の安定に繋がることを強く期待しています。

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