岩手県は2020年2月6日、一般会計の総額が9323億円となる2020年度の当初予算案を堂々と発表しました。東日本大震災からの歩みが着実に進み、災害復旧事業が落ち着きを見せていることから、前年度に比べて0.3%の微減となっています。5年連続で前年度を下回る結果にはなりましたが、これは復興が次のフェーズへ進んだ証拠と言えるでしょう。SNS上でも「これまでの努力が形になってきた」「いよいよ新しい岩手が見られそう」といった前向きな期待の声が数多く寄せられています。
今回の予算案は、その名も「復興幸福希望予算」と名付けられました。単に街を元に戻すだけでなく、住民の皆様が未来に希望を持てる素晴らしい施策が目白押しです。2019年秋に日本列島を襲った台風19号の爪痕をいやす復旧作業に全力を注ぐ一方で、災害に強い道路網の整備には205億円という巨費が投じられます。さらに、地域の防災拠点や避難所に太陽光発電設備などを導入する事業にも3億9250万円が用意されており、もしもの時にも安心できる強靭な街づくりが進められる計画です。
何より注目したいのは、岩手の未来をガラリと変える可能性を秘めた「国際リニアコライダー」、通称ILCの誘致推進です。ILCとは、宇宙が誕生した謎に迫るための極めて巨大な最先端の素粒子加速器実験施設を指します。世界中の天才科学者たちが集まるこの夢の施設を岩手に呼ぶため、県は1億1890万円の予算を計上しました。国内外への積極的な情報発信や、関連産業の拠点形成を進める方針です。ネット上では「世界最先端の科学都市が東北にできるかも」「胸が熱くなる」と、大きな盛り上がりを見せています。
筆者は、このILC誘致こそが岩手県、ひいては日本全体の経済や科学技術を大きく引き上げる起爆剤になると確信しています。世界基準の研究拠点が地方に誕生すれば、優秀な人材の流入や新たな雇用が生まれ、地域活性化の最高の手本になるはずです。また、県内では特定の強みを持つ3つのエリアを連動させる「3ゾーン」の活性化策も同時にスタートします。科学技術、防災とスポーツ、そして最先端の農業というそれぞれの地域の特色を最大限に活かした、非常にスマートで隙のない戦略だと高く評価できます。
例えば、北上川流域の「北上川バレー」では、次世代通信規格である5Gの実証実験やドローンを用いたワークショップが予定されています。沿岸の「三陸防災復興ゾーン」では、2019年のラグビーワールドカップの熱狂を未来へ繋ぐイベントや聖火リレーの関連事業が実施される見込みです。さらに県北部の「北いわて産業・社会革新ゾーン」では、自動走行する農業機械などを導入した「スマート農業」の技術実証に2億9690万円が充てられます。岩手県が描くこの先進的な挑戦から、これからも絶対に目が離せません。
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