全国どこでもフグ調理OKへ! 厚労省が検討する「フグ処理資格」統一基準の全貌とは?

日本料理の中でも、特に繊細な技術と細心の注意が求められる「フグ調理」。その調理に必要な資格は、これまで都道府県ごとに認定方法が異なっており、せっかくある県で資格を取得しても、別の県では通用しないという課題がありました。このような不便な現状を大きく変えるため、2019年6月29日までに、厚生労働省の有識者検討会が「フグ処理資格」に関する全国統一の認定基準をまとめました。

この新しい統一基準の最大の特徴は、資格認定において、学科試験と実技試験の双方を必須とする点でしょう。これまでは、資格認定が都道府県知事に委ねられていたため、各地域でその方法に大きな違いが見られていました。例えば、山口県など22都府県では実技・学科試験の両方が課されていましたが、大分県など9県では講習会後に習得状況を確認する方式、そして大阪府など16道府県では講習会の受講のみで資格が認定されるという状況でした。このバラつきが、資格の全国的な通用を妨げていたと言えます。

統一基準が目指すのは、質の高い安全性の確保と調理師の活動範囲の拡大にほかなりません。実技試験では、食用のフグの種類を正確に鑑別する能力や、最も危険な有毒部位を適切に除去する技術が求められます。また、学科試験では、フグ毒が体内で生成されるメカニズムや、それが人体にどのような影響を及ぼすのかといった専門的な知識が出題されることになります。フグ調理は、一歩間違えれば人命に関わるため、この統一基準による技術と知識の底上げは、消費者として非常に歓迎すべきことだと考えます。

今回の検討会では、一部の有識者から「国家資格にすべきだ」という強い意見も上がったと聞きます。フグ調理の危険性を考えれば、国家資格化も検討に値する重要なテーマであることは間違いありませんが、今回はまず全国統一基準の適用を優先し、国家資格化については改めて検討される方針です。この基準は今後、インターネットで一般に公開され、広く意見を公募した上で、都道府県に通知される予定です。この統一基準は、2019年8月下旬以降の適用を目指しています。この動きは、フグ調理師の方々にとって、全国どこでも自身の技術を活かせる道が開ける朗報となるでしょう。

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