JDI 白山工場停止の衝撃! 液晶パネルの巨人 JDI はどうなる? 再建へ向けた大規模リストラと JDI の描く未来

スマートフォン向けの液晶パネル生産を手掛けるジャパンディスプレイ(JDI)が、白山工場(石川県白山市)の操業を2019年7月から停止すると発表しました。これは、主力製品であるスマートフォン向けの受注が減少したことにより、工場の稼働率が著しく低迷しているためです。JDIは、この白山工場の再稼働について、2019年9月までにその是非を判断するとしています。この突然の発表は業界に衝撃を与え、SNSでも「いよいよJDIが危ないのか」「白山工場、まだ新しいのに」といった懸念の声が多く見受けられました。

今回の操業停止は、JDIの経営再建に向けた大規模なリストラ策の一環です。具体的には、国内で1,200人もの希望退職者を募集し、人員削減を進める方針です。希望退職の対象は、2020年3月末時点で40歳以上の社員ですが、白山工場の従業員については年齢制限を設けないという異例の対応を取っています。白山工場には約400人の従業員が勤務していますが、操業停止期間中は、生産部門の社員を石川工場(同県川北町)などの他工場へ応援として配置し、雇用を維持する工夫が施されています。

白山工場は、比較的新しい工場ですが、2019年3月期にはすでに747億円という巨額の減損損失を計上しています。減損損失とは、簡単に言えば、企業が持つ資産の収益性が低下し、帳簿上の価値を実態に合わせて引き下げる会計処理のことです。JDIは、今後の需要動向によっては、さらに400億円から500億円の追加的な減損損失を2020年3月期に計上する可能性があることも示唆しており、工場の収益性の回復が極めて困難であることを物語っています。液晶パネル市場の競争激化と、顧客であるスマートフォンメーカーの需要変化が、この結果を招いたと言えるでしょう。

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有機ELへのシフトと雇用確保への懸念

JDIは、事業構造の転換として、関連会社である有機ELパネル製造のJOLED(ジェイオーレッド)との連携を強化しています。有機ELパネルは、液晶パネルに代わる次世代の表示技術として注目されており、自ら発光するため、より薄く、鮮やかな画面を実現できます。JDIからはすでに220人がJOLEDに出向していますが、今回の再編に伴い、この出向者をJOLEDに転籍させる方針です。これは、事業の軸足を将来性のある有機EL分野へ移そうとする、JDIの明確な意思の表れでしょう。一方で、液晶パネルの技術に特化してきた従業員にとっては、新たな技術への対応が求められることになります。

JDIが拠点を構える石川県では、今回の工場停止と大規模リストラに対し、地元の雇用への懸念が高まっています。石川県の谷本正憲知事は、2019年6月13日の記者会見で、「白山工場から希望退職者が出た場合、(県内の)受け入れ企業に橋渡しをする」と述べ、雇用確保に向けた積極的な姿勢を強調しています。また、県は白山工場の誘致に際し、5年間で18億円の助成を決定しており、すでに8億円を交付済みであったことも明らかになっています。企業の経営判断とはいえ、地域経済への影響も無視できない大きな問題です。

白山工場の操業停止と大規模な人員削減は、JDIがスマートフォン向け液晶パネルの競争で後れを取り、大きな岐路に立たされていることを示しています。この難局を乗り越え、有機ELをはじめとする成長分野でいかに競争力を回復できるかが、今後のJDIの再建の鍵となるでしょう。経営陣の迅速かつ大胆な決断が求められる状況であると言えます。

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