2019年6月17日時点で、飲食業界の皆様にとって最も気になる業務用食材の価格動向が明らかになりました。先週金曜日(2019年6月14日と推測されます)の相場に基づき、今週の価格予想も示されています。物価の変動は、食材の仕入れコスト、ひいては店舗の利益率に直結するため、日々のチェックが欠かせません。この情報から、特に注目すべきトレンドを分かりやすく解説してまいります。
まず、食の基本であるお米(コメ)から見ていきましょう。ここで示されている価格は「卸間(おろしあい)」での「玄米(げんまい)」1等、60キログラムあたりの価格です。玄米とは、もみがらを取り除いた状態のお米のことで、これから精米されて私たちが普段食べている白米になります。「卸間」とは、卸売業者同士の取引を指しますね。2018年産のお米で、コシヒカリ(新潟・一般)は19,800円から20,500円、あきたこまちは15,100円から15,900円、ゆめぴりか(北海道)は15,700円から16,200円のレンジで取引されています。そして、これら主要な銘柄すべてにおいて、価格は「→」で示されており、今週も大きな変動はなく安定していると予想されているのは、飲食店経営者にとって一安心できる情報ではないでしょうか。
次に、日々の献立に欠かせない生鮮野菜の動向です。価格は「大田市場(おおたしじょう)」での「相対(あいたい)」取引によるものです。「相対」とは、市場での競りではなく、売り手と買い手が個別に交渉して価格を決める取引方法を指します。キャベツ(千葉、10キロ)は1,296円、レタス(長野、10キロ)は2,376円、大根(青森、10キロ)は1,620円、トマト(栃木、4キロ)は1,512円、タマネギ(佐賀、20キロ)は2,160円と示されています。いずれも価格には「→」が付いており、今週も価格は安定傾向にある見込みです。特に、夏に向けて消費が増えるレタスは、産地が長野に移りつつあり、今後の天候次第では価格が変動する可能性も考えられますので、引き続き注意が必要です。
フルーツと食肉の価格、安定と注目すべき輸入動向
彩りやデザートに欠かせない輸入果実についても見ていきましょう。「仲卸(なかおろし)」での取引価格が基準となっています。仲卸とは、市場で仕入れた商品を小売業者などに販売する業者を指します。バナナ(フィリピン産、13キロ)は2,300円から2,700円、レモン(カリフォルニア産、140個)は6,000円から6,500円、グレープフルーツ(フロリダ産、40個)は5,000円から5,500円、オレンジ(カリフォルニア産、88個)は3,500円から4,000円で取引されており、こちらもすべての品目で「→」が示され、価格は横ばいと予想されています。この安定した価格は、フルーツを多く使用するカフェや洋菓子店にとって、仕入れ計画が立てやすい状況と言えるでしょう。
食肉は、特に価格が高騰しやすい食材の一つです。国産牛の枝肉(えだにく)価格は、「芝浦市場」の「加重平均価格(かじゅうへいきんかかく)」が示されています。枝肉とは、内臓や皮などを取り除いた後の、骨付きの肉のことです。「加重平均価格」とは、取引量が多い品目の価格に重きを置いて計算された平均値で、市場の実態をより正確に反映しています。和牛去勢のA4ランクは2,382円、最高級のA5ランクは2,700円、交雑種(F1)のB3ランクは1,659円(すべて1キロあたり)で、こちらも価格変動の予想は「→」で安定しています。この国産牛の安定は、昨今の高級志向の高まりに応える、和牛を提供する店舗にとって朗報です。
一方で、国産豚枝肉は上物で571円、国産ブロイラー(もも肉)は565円、鶏卵(Mサイズ)は150円(いずれも1キロあたり、鶏卵は1キロあたりの価格に換算)と、こちらも安定傾向です。しかし、注目すべきは輸入牛肉と輸入ブロイラーの価格動向です。米国産ショートプレート(冷凍)は660円から690円、豪州産チルドビーフフルセット(冷蔵)は940円から960円で安定予想となっています。ブラジル産ブロイラー(もも肉、冷凍)は320円から330円で、価格差が非常に大きいことが分かります。輸入肉の価格安定は、コストパフォーマンスを重視する大衆的な飲食店にとって大きなアドバンテージとなり、メニュー価格の維持に貢献するでしょう。
SNSでの反響と水産物の高値傾向
この食材価格に関する情報は、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。特に、一般の消費者からも「外食の価格に直結するから気になる」「国産牛の安定は嬉しい」といった声が散見されます。また、飲食店経営者からは「輸入肉が安定しているうちに仕入れを増やしたい」「夏のメニュー開発に向けて野菜の動向は継続してチェックする」といった、具体的な経営判断に言及するコメントが多く見受けられます。食材価格の透明性が高まることは、消費者の信頼獲得にも繋がると考えられますので、情報公開の意義は大きいと言えるでしょう。
最後に、水産物の動向です。価格は「豊洲市場(とよすしじょう)」での1キロあたりの価格が示されています。本マグロ(鳥取、生)は8,640円と、非常に高値で取引されており、メバチマグロ(冷凍)の高値も2,484円と、マグロ類の高値傾向が継続していることが分かります。高級寿司店や和食店にとっては、引き続き仕入れコストが重荷となるでしょう。一方、冷凍エビ(インドネシア産ブラックタイガー、1.8キロ、養殖)は、一次問屋の卸値中心値で3,750円となっています。マグロなどの高級魚は高値安定傾向ですが、冷凍エビのような汎用性の高い輸入水産物は、安定した価格で供給されている状況です。これは、メニューの多様化を図る上で、コストを抑えた食材選びが可能であることを示しています。
今回の業務用食材の価格情報からは、コメ、生鮮野菜、食肉といった主要品目の多くが、現時点では比較的安定しているという力強いメッセージが読み取れます。しかし、価格が安定しているからこそ、品質を吟味し、より良い仕入れ先を選定するチャンスでもあります。この情報を活用し、賢明な仕入れ戦略を立てることで、厳しい競争を勝ち抜くための経営基盤を固めていただきたいと、強く願っております。
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