神奈川県箱根町の観光の要である「箱根登山鉄道」が、ふたたび力強い走りを私たちに見せてくれる日が決まりました。運営会社は2019年11月22日、記録的な豪雨をもたらした台風19号の影響で運休が続いていた箱根湯本駅から強羅駅の区間について、2020年秋頃の運転再開を目指すと公表したのです。
現在は国や神奈川県、さらには地元自治体と手を取り合いながら、最も安全で確実な復旧方法を模索している段階にあります。険しい山肌を縫うように走る登山鉄道ならではの難工事が予想されますが、一歩ずつ着実に再生へと歩みを進めています。このニュースに、SNS上では「箱根の景色にはやっぱり赤い電車が欠かせない」「来年の紅葉シーズンが楽しみ」といった期待の声が溢れました。
立ちはだかる自然の脅威と懸命な復旧の足跡
復旧への道のりは決して平坦ではありません。特に大平台駅から宮ノ下駅の間に位置する「大沢橋梁」では、大量の岩石が線路上を埋め尽くすという深刻な事態に陥っています。現在はこれらの岩石を取り除くための作業用通路を急ピッチで整備しており、岩の下に隠れたレールの損傷具合が今後の工期を左右する鍵となりそうです。
さらに、宮ノ下駅から小涌谷駅にある「蛇骨(じゃこつ)陸橋」は、土砂崩れによって橋を支える土台やレールが崩落するという大きな被害を受けました。現在は地質調査を行い、強固な基盤を再構築するための準備を進めています。このように橋の土台から作り直す作業は、まさにゼロからの出発に近い挑戦と言えるでしょう。
今回の台風被害は全線で約20カ所にも及びますが、鉄道会社は「早期復旧に向けて全力で取り組む」と不退転の決意を表明しています。私は、こうした現場の方々の執念こそが、箱根の観光文化を守る最後の砦だと感じています。自然の猛威に屈せず、伝統のスイッチバックを守ろうとする姿勢には、ただただ頭が下がる思いです。
一刻も早い復旧を願うのはもちろんですが、何よりも安全が最優先されるべきなのは言うまでもありません。2020年秋という目標は、私たちファンにとっても希望の光となるでしょう。再びあの急勾配を登る電車の窓から、美しい四季の移ろいを眺められる日が今から待ち遠しくてなりません。
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