IoTソリューションの旗手として注目を集めるエコモット株式会社が、2019年11月12日に2019年4月から9月期の連結決算を公表しました。今回の発表によれば、最終損益は7400万円の赤字という結果になっています。前年の同時期は単体で5300万円の赤字であったため、一見すると損失が膨らんだように感じられるかもしれません。しかし、この数字の背景には企業の成長を支えるための積極的な「先行投資」が色濃く反映されているのです。
赤字の主な要因として挙げられているのは、将来の事業拡大を見据えた優秀な人材の採用強化です。それに伴う人件費の増大や、オフィス環境を整備するための地代家賃といった固定費の上昇が利益を圧迫しました。IT業界ではエンジニアの確保が最優先事項であり、現在のコスト増は中長期的な競争力を高めるための必要不可欠なステップと言えるでしょう。SNS上でも「攻めの姿勢を感じる」「今後の開発力強化に期待したい」といった前向きな声が散見されます。
建設現場のデジタル化が収益を強力にバックアップ
一方で、収益面では明るい兆しも見えています。売上高は7億1200万円に達しており、特に建設業界向けのシステム開発などの大型案件が順調に納品されました。これにより、当初の計画よりも赤字幅が2300万円も改善するという粘り強さを見せています。建設業界では現在、ICTを活用して現場の生産性を高める「i-Construction(アイ・コンストラクション)」が推進されており、同社の技術に対する需要は非常に高い水準にあるようです。
なお、同社は暖房設備事業を展開する株式会社ストークを完全子会社化したことで、今期から連結決算体制へと移行しました。単一の事業にとどまらず、住設分野まで幅を広げることで、季節変動に左右されにくい強固な経営基盤の構築を急いでいます。複数の企業が合算される連結決算へと変わったことで、グループ全体としてのスケールメリットをどう活かしていくのかが、今後の大きな見どころになるのは間違いないでしょう。
編集者の視点から申し上げますと、目先の赤字に惑わされるのは早計です。人件費への投資はサービス品質の向上に直結しますし、建設現場のDX(デジタルトランスフォーメーション)という巨大な市場で着実に実績を積んでいる点は高く評価されるべきです。短期的な数字よりも、同社が描く「すべてのモノがインターネットにつながる未来」の実現に向けた足取りに注目すべきではないでしょうか。次四半期の動向からも目が離せません。
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