ヤマハ発動機の2019年1~9月期決算を徹底解説!二輪車苦戦の背景と未来への先行投資とは?

世界中のファンを魅了し続けるモビリティメーカー、ヤマハ発動機が2019年11月13日に発表した2019年1月1日から2019年9月30日までの連結決算は、現在の厳しい市場環境を象徴する内容となりました。最終的な利益を示す純利益は756億円にとどまり、前年の同じ時期と比べて8%の減少を記録しています。この結果に対し、SNS上では「新興国での販売不振が意外だ」「ヤマハの次なる一手に期待したい」といった、現状を不安視しつつも応援する声が数多く寄せられています。

減益の大きな要因となったのは、同社の代名詞ともいえる二輪車事業がインドやベトナムなどの新興国で苦戦を強いられたことです。さらに、外国為替市場において1ユーロが123円と、前年より8円も円高・ユーロ安が進んだことも収益を大きく押し下げる要因となりました。輸出企業にとって、円高は海外で稼いだ外貨を日本円に換算する際に目減りしてしまう「為替差損」をもたらすため、112億円もの利益が失われる結果になったのは非常に痛手と言わざるを得ません。

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世界情勢の荒波と次世代への挑戦

今回の決算を読み解く上で無視できないのが、米中貿易摩擦による世界経済への影響でしょう。中国国内での企業の設備投資が冷え込んだ結果、ヤマハが得意とする表面実装機(電子部品を基板に配置する産業用ロボット)などの産業用機器の販売が落ち込み、64億円もの減益要因となりました。しかし、この苦境の中でも売上高は前年同期比0.4%増の1兆2672億円を確保しています。これは、レジャー用ボートなどに使われる「船外機」の販売が極めて好調だったことが支えとなっています。

特筆すべき点は、利益を圧迫した要因の中に51億円にのぼる「研究開発費の増加」が含まれていることです。これは単なるコスト増ではなく、自動運転や電動化といった「CASE」時代を見据えた未来への種まきと言えます。目先の利益を削ってでも先進技術に投資する姿勢は、長期的な企業価値を高めるために不可欠な決断だと私は評価しています。技術のヤマハが描く次世代モビリティの姿は、きっと数年後の市場を席巻する大きな力に変わるはずです。

同日の会見で大川達実取締役は、ベトナムでの販促強化やインドでの厳しい環境規制に適合した新モデルの投入により、巻き返しを図る決意を語りました。2019年12月31日に終了する通期の業績予想は据え置かれ、純利益800億円を目指す計画です。新興国の経済変動や技術変革の波をどう乗り越えていくのか、ヤマハ発動機の「感動創造」への挑戦はこれからも続きます。私たちファンや投資家も、その確かな技術力が再び輝きを取り戻す瞬間を注視していきましょう。

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