沖縄に黒船襲来!セブンイレブンが進める「沖縄モデル」がコンビニの未来を変える理由

2019年7月、ついに日本最後の空白地だった沖縄にセブン―イレブンが初進出を果たしました。2019年11月18日現在、進出からわずか4カ月ですが、その勢いは凄まじいものがあります。開店前には120人もの行列ができ、1日あたりの売上高を示す「日販」は、全国平均の約65万円を大きく上回る100万円弱に達しているといいます。

この驚異的な数字を支えているのは、意外にも「本土の味」でした。セブンが実施した事前調査では、なんと6割の県民が沖縄独自のメニューよりも本土と同じ味を求めていたのです。そのため「金の食パン」などのプライベートブランド(PB)が、全国平均の10倍以上も売れるという異例の現象が起きています。まさにブランド力の勝利と言えるでしょう。

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効率を極めた戦略と「沖縄そば」への挑戦

セブンの戦略は非常に合理的です。取扱商品を全国平均より2割少ない約2500種類に絞り込み、売れ筋商品を棚いっぱいに並べることで販売効率を最大化しています。一方で、沖縄のソウルフードである「沖縄そば」を店内で製造する画期的な計画も浮上しています。レジ裏に専用の麺ゆで機を設置し、出来立てを提供するという試みです。

さらに、全店で自動釣銭機を導入するなど、人手不足に対応した省人化モデルの実証地としても沖縄を活用しています。こうした取り組みはSNSでも注目を集めており、「沖縄限定のセブン商品が気になる」「ついに24時間開いているセブンが身近に来て嬉しい」といった期待の声が上がる一方で、地元店への影響を心配する書き込みも見られます。

迎え撃つ地元連合の「地域密着」プライド

しかし、先行するファミリーマートやローソンも黙ってはいません。沖縄ファミリーマートは、社員の9割以上が地元出身で、弁当などの約7割を沖縄オリジナル商品で固める「地域ドブ板経営」を30年にわたり続けてきました。店内で揚げる「沖縄天ぷら」など、地元愛に訴えかける戦略で、セブンの進撃にも「自信を失うほどの怖さはない」と余裕を見せます。

ここで言う「ドブ板経営」とは、地域に密着して一軒一軒のニーズを丁寧に拾い上げるような、泥臭くも強固な信頼関係を築く経営手法を指します。一方、ローソンは地元のスーパー大手サンエーとタッグを組み、独自の共同開発商品で対抗しています。セブンが独資の「中央集権型」で攻めるのに対し、ライバルは「地域密着型」で迎え撃つ構図です。

編集者から見た「コンビニ飽和時代」の解

編集者としての私の視点では、この沖縄の戦いは単なるシェア争いではなく、日本のコンビニビジネスが「標準化」か「地域化」か、どちらの道を歩むべきかを決める重要な分岐点になると考えています。全国どこでも同じ品質を提供するセブンの強みは圧倒的ですが、人々の趣向が多様化する中で、最後は「地元の味」という情緒的な価値が勝敗を分けるのかもしれません。

今後、セブンが5年で250店という目標を達成すれば、沖縄は全国屈指の激戦区となります。共働き世帯が多い沖縄では冷凍食品の需要も高く、今後はコンビニ同士だけでなくスーパーとの境界線も曖昧になっていくでしょう。2020年春からの全国展開を見据えた沖縄での実験が、私たちの生活をどう変えていくのか、その動向から目が離せません。

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