福岡のITシーンが、飲食業界に新たな風を吹き込もうとしています。ソフトウエア開発を手掛けるアライブキャストが、2019年11月18日までにスマートフォンの操作だけで注文から会計までをスムーズに完結させる画期的なシステムを開発しました。これまで当たり前だった「店員さんを呼んで注文する」という光景が、デジタル技術によって劇的に変化しようとしています。
このシステムは「エクスオーダー」と名付けられ、北部九州で居酒屋「竹乃屋」を展開するタケノとの共同開発によって誕生しました。使い方は非常にシンプルです。利用者はまず専用アプリをダウンロードし、テーブルに設置された「QRコード(二次元コード)」をスマホで読み取ります。すると画面にデジタルメニューが映し出され、タップ操作だけで厨房へ直接オーダーが届く仕組みです。
SNS上では「忙しい時間帯に店員さんが捕まらないストレスから解放される」といった期待の声や、「レジ待ちの列に並ばなくて済むのは画期的」という好意的な意見が数多く寄せられています。特に、何度も追加注文を行う居酒屋などの業態では、ホールスタッフの業務負担が最大で5割も削減されると試算されており、深刻な人手不足に悩む店舗にとって救世主となる可能性を秘めているでしょう。
AIによるパーソナライズとキャッシュレスの融合
エクスオーダーの魅力は、単なる注文の自動化に留まりません。アプリには過去の注文履歴を分析し、その人の好みにぴったりの料理を提案する機能も備わっています。これは、膨大なデータから最適な答えを導き出す「AI(人工知能)」の技術を応用したもので、まるで自分専用のコンシェルジュが接客してくれるような、心地よい体験を顧客に提供してくれるはずです。
さらに、事前にクレジットカード情報を登録しておけば、注文と同時に支払いが完了する「キャッシュレス決済」にも対応しています。これにより、食後に財布を出して小銭を数える手間がなくなり、スマートに退店できるのです。タケノの竹野孔社長も、聞き間違いによるオーダーミスが解消されるメリットを強調しており、店側・客側の双方に利点があることを確信しています。
料金プランは、機能を絞った無料の「フリープラン」のほか、月額8,000円の「スタンダード」、28,000円(いずれも税別)の「プレミアム」が用意されています。まずは2019年11月中に福岡県立福岡高校の学生食堂へ先行導入され、今後は全国1万店舗への拡大を目指していく方針です。身近な食堂から始まるこの挑戦が、日本の飲食文化をより豊かにすることを期待しています。
個人的な見解ですが、このシステムは単なる効率化ツールではなく、飲食店における「おもてなし」の定義を再定義するものだと感じます。作業的な業務をデジタルに任せることで、店員さんはより人間味のある丁寧な接客に注力できるでしょう。デジタルとアナログが融合した新しい外食の形が、ここ福岡から世界へ広がっていく姿を応援せずにはいられません。
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