2019年12月23日に開かれた閣議において、天皇、皇后両陛下が台風19号などによる記録的な大雨で甚大な被害を受けた宮城県と福島県を、2019年12月26日にご訪問されることが正式に発表されました。このたびの被災地ご訪問は、令和の御代となってから初めての機会となります。被災された方々に直接寄り添いたいという両陛下の強い願いがようやく実現する運びとなりました。
SNS上では「即位関連の儀式でお忙しい中、被災地を気にかけてくださり感謝しかない」「両陛下の温かい笑顔が、被災された方々の心の支えになるはず」といった感動の声が数多く寄せられています。国民の苦しみを分かち合おうとされるお姿は、多くの人々の心に深く響いているようです。過酷な状況下で寒さを耐え忍ぶ被災地にとって、両陛下の歩み寄りは希望の光として迎えられるに違いありません。
自衛隊ヘリを乗り継ぎ、甚大な浸水被害の現場へ
2019年12月26日の当日は、日帰りの過密なスケジュールで被災地を巡られます。午前中に羽田空港から特別機で宮城県へ入られた後、機動力に優れた自衛隊のヘリコプターへ乗り換えて丸森町を目指されます。同町は阿武隈川の支流が決壊し、甚大な浸水被害に見舞われた地域です。ここで両陛下は被災者一人ひとりに言葉をかけられるほか、不眠不休で復旧作業に尽力した方々とも面会される予定です。
その後、再びヘリコプターで福島県本宮市へと移動されます。ここでは氾濫した河川の状況を視察し、自然の猛威を直接その目で確認されるとのことです。さらに現地の被災者との懇談の場も設けられ、住まいを失うなどの困難に直面している人々の声を直接聞き届けられます。単なる視察に留まらず、心の交流を重視される姿勢が、両陛下の「国民に寄り添う」という一貫したお考えを表しているのでしょう。
被災地を思うお心と、編集部としての視点
2019年10月に東日本を縦断した台風19号は、広範囲にわたって爪痕を残しました。両陛下は発生直後から宮内庁を通じて、犠牲者への哀悼の意と被災者へのお見舞いの気持ちを表明されていました。それ以来、現地の復旧を妨げない時期を見計らいつつ、宮内庁が両県と綿密な調整を重ねてきた背景があります。被災地の負担に配慮しつつ、それでも年内に駆けつけたいという真摯な思いが伝わってきます。
筆者は、今回のご訪問が令和という新しい時代の象徴的な一歩になると考えています。被災された方々が抱える喪失感は計り知れませんが、両陛下が同じ目線で寄り添われる「平成流」を継承しつつ、独自の慈しみを示されることで、地域全体の復旧に向けた士気も高まるのではないでしょうか。寒冷な冬の時期ではありますが、お二人の温情が被災地の冷えた心を解きほぐしてくれることを願ってやみません。
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