中東の緊張が最高潮に達しています。イラン国営テレビは2020年1月8日、自国の精鋭部隊である革命防衛隊のソレイマニ司令官が殺害された事への報復措置として、イラク中西部にあるアサド空軍基地などへ地対地ミサイルによる大規模な攻撃を開始したと報じました。
今回の作戦は「殉教者ソレイマニ」と命名され、すでに第2波の攻撃まで実行された模様です。この迅速な軍事行動に対し、SNS上では「ついに本格的な衝突が始まってしまった」「世界大戦に発展するのではないか」といった、一般市民の不安や恐怖の声が世界中で渦巻いています。
攻撃を主導したイラン革命防衛隊は、国家の正規軍とは別に存在するエリート軍事組織です。彼らは声明で、米軍に自国領土の基地を提供している周辺国に対しても、厳しい警告を発しました。もしアメリカが再報復を行えば、ドバイやイスラエルの主要都市も攻撃対象になると猛烈に牽制しています。
一方で、イランのザリフ外相は同日に自身のSNSで、今回の行動は国連憲章第51条に定められた自衛権の行使であり、すでに防衛措置は完了したと説明しました。国連憲章第51条とは、加盟国が武力攻撃を受けた際に、自国を守るために必要な武力を行使できる国際法上の権利を指します。
イラン側は「決して事態の泥沼化や戦争を望んでいるわけではない」と強調しつつも、さらなる侵略に対しては断固として立ち向かう姿勢を崩していません。前日の2020年1月7日に司令官の国葬が終わり、喪に服す期間が明けた直後の電撃的な一撃は、明確な意思表示と言えるでしょう。
攻撃を受けた基地は、かつて過激派組織の掃討拠点としても機能し、約1500人の米兵が駐留する要衝です。筆者としては、この報復の連鎖が罪のない市民を巻き込む全面戦争へ発展しないよう、国際社会が一致団結して両国に自制を促し、外交的な対話の席へ就かせることが急務であると考えます。
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