中東緊迫でもLNGプラント需要は爆発寸前!?日揮HDトップが語る2020年エネルギー市場の未来予測と環境ビジネスの最前線

2020年01月13日現在、イランと米国の対立激化によって中東情勢は緊迫の度合いを強めており、地球温暖化への懸念も世界中で高まっています。激動するエネルギー市場の未来をどう見通すべきなのでしょうか。日本を代表するプラント建設大手、日揮ホールディングスで会長兼最高経営責任者を務める佐藤雅之氏が、今後のプラント需要や原油価格の動向について大変興味深い見解を示しました。

佐藤氏によれば、石油やガスに関連するプラントの発注は、世界規模で増加基調を維持している模様です。原油価格が下落した2014年以降、設備投資を控える動きが続いていましたが、2018年ごろを境に市場は反転へと向かいました。産油国の国営石油会社や欧米のエネルギー巨大企業は、数多くの大型投資計画を抱えており、プラント建設の勢いは今後も衰えないと予想されます。

インターネット上のSNSでも、エネルギーの安定供給やプラント業界の動向に高い関心が集まっています。地政学リスクを心配する声が上がる一方で、日本企業の高い技術力が世界の課題を解決することへの期待感や、環境ビジネスの成長性に注目する書き込みが散見されます。市場の不透明感が増すからこそ、確かな実績を持つ企業の戦略に多くの投資家やビジネスパーソンが熱い視線を注いでいるのです。

中東での対立について佐藤氏は、現時点で解決への道筋が見えず不透明感が漂うと指摘します。しかし世界全体を見渡せば、プラントビジネス、とりわけ液化天然ガスであるLNGプラントの建設は、北米や東アフリカといった非中東地域での案件が目白押しです。そのため、中東の緊迫化が世界経済そのものを直撃しない限り、プラント発注への悪影響は極めて限定的であると分析しています。

原油価格の動向に関しては、米国におけるシェールオイルの増産などにより、基本的な需給バランスは緩やかな傾向にあります。したがって、価格が一本調子で高騰する展開は考えにくいとのことです。ただし、世界の原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の動向には、万が一の事態に備えて厳重な警戒が必要でしょう。情勢が一段と悪化した場合の世界経済への波及リスクには目を光らせるべきです。

2100年には地球の人口が100億人を超えるという国連の予測もあり、長期的なエネルギー需要の伸びは確実視されています。特に成長著しいアジア地域への期待は絶大です。米中貿易摩擦という覇権争いの影は残るものの、アジアの長期的成長が揺らぐことはないでしょう。また、シェール革命で主要な輸出国となった米国ですが、米国単体で世界全体の膨大な需要を賄うことは不可能です。

化石燃料への逆風が強まる現在、環境対応が進んだ2040年でも、一次エネルギーに占める化石燃料の割合は6割を維持すると予測されています。ここでいう一次エネルギーとは、加工される前の天然のエネルギー資源のことです。経済成長を止めずに持続可能な社会を目指すには、石化学製品の原料や比較的環境負荷の低いLNGの需要が、今後も社会を支え続けるという現実を見据える必要があります。

エネルギーの未来を展望するとき、単なる化石燃料の排除ではなく、現実的な移行戦略が不可欠です。日揮が主力であるLNGプラントを核としつつ、二酸化炭素の分離回収をはじめとする環境ビジネスへ舵を切る姿勢は、非常に現実的かつ先進的な戦略だと評価できます。急激な変化を求める世論と、産業を支える現実の需要とのギャップを埋める存在として、同社の役割は今後さらに重みを増すでしょう。

同社は主軸である石油やLNG分野を確実に遂行しながら、低炭素化という確実な潮流にも適応していく方針です。海外のインフラ整備や高性能な機能材製造に加え、環境分野を次なる成長の柱へと育て上げる戦略を描いています。伝統的な資源開発と、最先端の環境技術を融合させる同社の果敢な挑戦は、持続可能な未来を切り拓く大きな原動力になるに違いありません。

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