2019年11月12日、旅行好きの方やビジネスパーソンにとって非常に残念なニュースが飛び込んできました。韓国の格安航空会社であるエアソウルが、2019年12月17日から広島と韓国のソウルを結ぶ直行便を運休すると発表したのです。現在の日韓関係の悪化を背景に、今後の利用客減少を懸念しての苦渋の決断だと言えるでしょう。
エアソウルは、徹底したコスト削減により低価格な運賃を提供するLCCと呼ばれる航空会社です。現在この路線は週に3回の往復便が運航されており、直近の2019年9月における搭乗率はなんと8割を超えていました。搭乗率とは用意された座席に対して実際に乗客が座った割合を示しますが、8割超えは本来であれば十分に採算が取れる好調な数字なのです。
それにもかかわらず運休を決断したのは、今後の日韓情勢を見据えた結果に他なりません。政治的な摩擦が長引く中で、冬場に向けて急速に客足が遠のき、利益を出せなくなると予測したのでしょう。運休期間はひとまず来年の2020年3月下旬までとされていますが、その後の再開については全く白紙の状況となっており、不安が残る展開となっています。
広島の国際化を牽引してきた歴史ある路線の行方
実はこの広島とソウルを結ぶ路線には、1991年に広島県で初めての国際定期便として産声を上げたという深い歴史があります。当初は韓国大手のアシアナ航空が就航していましたが、経営効率化の一環として2016年に子会社のエアソウルへと引き継がれました。広島県の空港振興課も、今回の運休による外国人観光客の減少を強く懸念しています。
インターネット上のSNSでも、この発表は瞬く間に拡散されました。「手軽に韓国旅行へ行ける便利な路線だったのに悲しい」「広島の観光産業へのダメージが心配だ」といった、落胆や地域経済を案じる声が次々と投稿されています。長年にわたって両国の架け橋となってきた身近なフライトが消えることに、多くの人々がショックを受けている様子が窺えます。
メディアの編集者としての私の個人的な意見ですが、政治的な対立が民間交流の場を奪ってしまう現状には強い危機感を覚えます。国同士の意見の相違はあっても、草の根レベルでの文化交流や観光による相互理解は、決して途絶えさせてはならないはずです。地方都市から世界へ繋がる窓口が閉ざされることは、日本全体にとっても大きな損失だと言わざるを得ません。
今後、日韓の外交関係がどのように推移していくのかは不透明ですが、一刻も早く事態が好転することを願ってやみません。両国間のわだかまりが解消され、2020年の春以降に再びエアソウルの機体が広島の空に舞い戻ってくる日を、心から待ち望んでいます。今後の航空業界の動向や両国政府の対応から、引き続き目が離せません。
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