神戸製鋼所が108億円の戻し入れ益を計上!株価回復でV字回復なるか?今後の業績見通しと財務戦略を徹底解説

日本のものづくりを支える大手鉄鋼メーカー、神戸製鋼所に明るい兆しが見えてきました。同社は2020年01月06日、2019年10月から12月までの四半期において、投資有価証券評価損の「戻し入れ益」として108億円を計上すると発表したのです。SNS上では「一気に108億円のプラスは大きい」「これで業績が少しでも上向くといいな」といった、期待を寄せる声が数多く上がっています。

ここで登場する「投資有価証券評価損の戻し入れ益」という専門用語について、少し紐解いてみましょう。これは企業が保有している他社の株価が下落した際に帳簿上の価値を下げ、その後株価が再び上昇したときに、その回復した分を利益として帳簿に戻す手続きを指します。2019年04月から09月までの期間に株価が著しく下がり、一度は108億円の損失を抱えた同社ですが、その後の市場回復により、見事にその損失分を取り戻した格好となります。

市場の変動によるプラス要素があったものの、同社を取り巻く本業の環境は依然として厳しい状況が続いています。2020年03月期の連結業績予想では、最終的な損益が50億円の赤字に転落する見通しを示しているからです。前期が359億円の黒字であったことを考えると、この落ち込みは決して小さくありません。世界的な景気減速の波が押し寄せており、自動車や産業機械向けの鋼材販売が伸び悩んでいることが主な原因でしょう。

さらに、スマートフォンやパソコンの需要とも連動する半導体・IT関連向けのアルミ製品も需要が落ち込んでいます。このように主要な事業セクターが苦戦を強いられているため、今回の戻し入れ益がどれほど最終的な決算を押し上げるかが注目されるポイントです。同社は今回の108億円を反映した最新の業績見通しについて、詳細が確定し次第、速やかに公表する方針を明らかにしています。

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神戸製鋼所が挑む大胆な財務構造改革と今後の展望

厳しい局面を乗り切るため、同社は現在、非常にスピーディーな財務改善策を打ち出しています。投資する案件を厳格に選別するだけでなく、これまで保有していた資産の売却を積極的に進めているのです。その一環として、2019年11月には完全子会社であったコベルコ鋼管の全株式を、丸一鋼管へ約138億円で譲渡することを発表しました。こうした迅速な資産のスリム化は、経営の健全化に向けた確かな一歩と言えます。

筆者の視点として、今回の戻し入れ益はあくまで会計上の評価に過ぎず、本業の抜本的な回復には至っていない点に注意すべきだと考えます。しかし、子会社売却などで確実に手元資金を確保し、財務体質を強化しようとする姿勢は高く評価できるでしょう。鉄鋼やアルミの需要が世界的に復調するタイミングを捉えるためにも、現在はまさに「体力を蓄える重要な変革期」にあると言えます。同社の次なる一手に、今後も目が離せません。

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