2020年1月24日に開催された大相撲初場所13日目において、相撲ファンの胸を熱くする劇的なドラマが生まれました。元大関の照ノ富士関が、初日から負けなしの圧巻の13連勝を飾り、十両優勝を掴み取ったのです。かつて最高位の大関まで上り詰めながらも、怪我や病気によって一時は序二段まで陥落した苦労人の復活劇に、多くの人々が視線を注いでいます。
この日は、3敗で追っていた大翔鵬関が敗れたため、照ノ富士関の取組が始まる前に優勝が決定するという状況でした。しかし、彼は「負けて優勝を決めるのは恥ずかしい」と語り、一切の緩みを見せずに土俵へ上がったのです。精神的な甘えを排除して自らを律するストイックな姿勢からは、かつての輝きを取り戻そうとする強い覚悟がひしひしと伝わってきます。
実際の取組では、対戦相手の琴ノ若関に両差しを許すという、一見すると不利な体勢に追い込まれました。ここで両差しとは、相手の両脇の下に自分の腕を差し入れ、有利な形を作る相撲の基本技を指します。普通なら防戦一方になるところですが、彼は相手の両腕を怪力で抱え込むと、激しい抵抗をものともせずにそのまま土俵の外へと寄り切ってしまいました。
「しっかりと足が出ている」と自身の相撲を評価した照ノ富士関の言葉通り、今場所の動きの良さは際立っています。SNS上でもこの圧倒的な強さに驚嘆する声が溢れており、「全勝優勝して幕内に戻ってきてほしい」「絶望の底からここまで這い上がってくる姿には感動しかない」といった熱いエールが相次いで投稿されていました。
残りの2番に対しても「次の場所につなげるために力を出し切りたい」と、早くも先を見据えた意気込みを語っています。どん底を味わった彼だからこそ、一勝の重みを誰よりも理解しているのでしょう。筆者は、この不屈の精神こそが彼を再び強くした原動力であり、近く実現するであろう再入幕の舞台でも大きな旋風を巻き起こすと確信しています。
コメント