世界のテクノロジー市場を揺るがす最新のデータが届きました。米国の有力調査会社であるガートナー社は、2020年1月14日に2019年の世界半導体メーカー売上高ランキングを発表したのです。今回の調査結果で最も注目を集めているのは、米国の半導体巨人であるインテルが3年ぶりに王座へ返り咲いたニュースでしょう。ここ数年は韓国のサムスン電子が首位をキープしていましたが、劇的な逆転劇が起こりました。
ネット上では「やはりインテルのCPUは強い」「サーバー需要の波を捉えた結果だ」といった歓喜の声が上がっています。その一方で、2位に転落したサムスン電子に対しては「メモリ価格の暴落がここまで響くとは」と、市場の厳しさに驚くコメントがSNSでも数多く見られました。今回のランキングの変動は、まさに激動のハイテク業界を象徴していると言えます。
インテル復活の鍵とサムスンを襲ったメモリ市況の嵐
インテルがトップに君臨できた最大の理由は、2019年後半におけるサーバー向けCPUの需要回復にあります。CPUとは「中央演算処理装置」の略称で、人間の「頭脳」に相当する最も重要な半導体パーツです。パソコンや巨大なデータセンターを動かすために不可欠なこの分野で、同社は圧倒的なシェアを誇っています。クラウドサービスの普及に伴い、データセンターへの投資が再開したことが追い風となりました。
対照的に、サムスン電子は主力であるメモリ製品の価格急落に苦しみました。メモリとはデータを一時的または永続的に記憶する半導体ですが、2019年は世界的に供給過剰となり、メモリ市場全体の売上高は前年比で31.5%も縮小してしまったのです。こうした波の激しいシリコンサイクル(半導体特有の景気循環)をいかに乗りこなすかが、今後の各社の命運を分けるに違いありません。
日本勢の意地と今後の半導体市場の見通し
厳しい市場環境の中、日本勢も確かな存在感を示しています。旧東芝メモリから社名を変更した「キオクシア」が、堂々の9位にランクインを果たしました。スマートフォンの高性能化や5Gの普及を見据え、日本の最先端技術が世界で戦えている事実は非常に誇らしいことです。編集部としては、キオクシアが今後さらに付加価値の高い製品を展開し、上位へ進出していくことを期待しています。
ガートナー社の報告によると、2019年における世界の半導体総売上高は4183億ドル(約46兆円)となり、前年を11.9%下回る結果となりました。市場全体が一時的な足踏み状態にあることは否めません。しかし、AIの進化や自動運転技術の発展により、半導体の重要性は増すばかりです。目先の数値に一喜一憂せず、次世代のイノベーションを見据えた投資を続ける企業こそが、未来の勝者になるでしょう。
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