函館の歴史が動いた!17年ぶりに姿を消した名船「摩周丸」の奇跡的な航海

2020年2月5日の朝、北海道函館市の港町に少し切ない、けれど心躍るような光景が広がりました。かつて海を渡る人々や物資を繋いだ青函連絡船の「摩周丸」が、なんと17年もの長い時を経て、再び海の上を移動したのです。普段は函館駅のすぐ近く、若松埠頭に静かに係留され、歴史を今に伝える記念船として愛されている彼女ですが、この日はメンテナンスのためにドック入りすることとなりました。

自力での航行が叶わない摩周丸は、力強いタグボートに引かれる形で函館港内にある「函館どつく」へとゆっくりと進んでいきました。タグボートというのは、巨大な船舶が港の中などの狭い場所で、離着岸や回頭をスムーズに行えるようサポートする、いわば海の力持ちです。そんな頼もしい相棒に導かれ、17年ぶりに港を航行するその姿に、多くの市民や観光客が駆けつけました。

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受け継がれる「摩周丸」の絆

岸壁からその様子を見守る人々は、スマートフォンのカメラを向けたり、手を振ったりして貴重な旅立ちを見送っていました。SNS上でも「動いている摩周丸が見られたなんて奇跡」「現役時代を思い出して胸が熱くなる」といった声が溢れ、往年のファンから地元の方々まで、多くの人々がこの出来事に心を動かされています。長く函館の顔として親しまれてきた彼女の存在感の大きさを、改めて感じさせられます。

実は、摩周丸はただ静止しているだけの展示品ではありません。2019年度から函館に寄港し始めた大型クルーズ客船を、若松埠頭で見守り、歓迎する大切な役目も担っています。時代が変わり、大型客船が訪れるようになっても、歴史を刻むこの船が地域の迎賓役として機能していることに、私は非常に深い感慨を覚えます。過去と現在を繋ぐ、まさに函館の象徴と言えるのではないでしょうか。

今回の移動は、長年の頑張りをねぎらうための補修が目的です。再塗装を経て、より一層美しく生まれ変わる予定ですので、再びその雄姿を拝める日が待ち遠しいですね。補修を終えて戻ってきた摩周丸は、これからも函館の港で、訪れる人々に当時の記憶を語り継ぎ、新しい客船たちを温かく出迎えてくれるはずです。私たちも、その変わらぬ歴史の証人をこれからも大切に見守っていきたいものです。

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