2016年4月に発生した熊本地震によって、大きな被害を受けた熊本のシンボル・熊本城。あれから歳月が流れ、いま着実に復興への歩みを進めている姿をご存じでしょうか。熊本市は2020年1月6日、お城の一般開放エリアを2020年4月29日より大幅に広げることを発表しました。この嬉しい知らせは、待ち望んでいた多くのファンを歓喜させています。
今回の目玉となるのは、天守閣の南側に新しく整備された見学通路の完成です。この通路が誕生したおかげで、これまでは遠くから眺めることしかできなかった力強い石垣を、すぐ目の前で観察できるようになります。SNS上でも「ついにここまで近づけるようになるなんて感動する」「春の大型連休の予定が決まった」といった、期待に満ちた声が数多く寄せられていました。
新しくお披露目される見学ルートは、地上からの高さが5メートルから7メートルに及び、全長は約350メートルにも達します。美しい桜の景色で有名な「行幸坂(みゆきざか)」のすぐ脇からスタートし、歴史情緒あふれる石垣に沿うようにして本丸御殿(ほんまるごてん)へと続いていく構造です。城郭のダイナミックな息吹を肌で感じられる、特別な散策を楽しめるでしょう。
ここで耳寄りな情報があります。2019年10月から始まっていた従来の一般開放ルートは、安全面などの理由から主に日曜日と祝日しか立ち入ることができませんでした。しかし、この新通路の開通によって、これからは平日でも毎日お城の様子を見学できるようになります。スケジュールに縛られず、いつでも足を運べるようになるのは素晴らしい配慮ですね。
ここで少し歴史の専門用語に触れておきましょう。城郭建築における「本丸(ほんまる)」とは、お城の中心となる最も重要なエリアのことで、城主の居所や最後の砦としての機能を持っています。今回その本丸へと続く道が開かれたことは、復興が核心部にまで迫っている証拠なのです。このように少しずつ元の姿を取り戻していく過程を見届けるのも、現代に生きる私たちの特権と言えます。
もちろん、完全な復活への道のりは決して平坦ではありません。天守閣の内部へ実際に入れるようになるのは2021年春の予定ですし、すべての修復工事が完了するのは2037年ごろとされています。途方もない時間がかかる計画ですが、一歩ずつ確実に進む修復作業は、まさに熊本の強さと希望の象徴そのものだと私は強く感じています。
震災の記憶を風化させず、新しく生まれ変わる熊本城の歴史的な瞬間を、ぜひ皆さんもその目で確かめてみてください。2020年のゴールデンウィークは、新通路を渡って力強く立ち上がる名城のエネルギーを感じる旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。きっと忘れられない特別な体験が、そこには待っているはずです。
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