2019年07月12日のニューヨーク株式市場は、投資家たちの熱気に包まれる一日となりました。ダウ工業株30種平均が前日に引き続き史上最高値を塗り替え、終値は前日比243ドル高の2万7332ドルという驚異的な数字を叩き出しています。この勢いの背景には、アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備理事会)のパウエル議長が放った力強いメッセージがあることは間違いありません。
事の発端は2019年07月10日に行われた議会証言です。ここでパウエル議長は、2019年07月末の会合で「利下げ」に踏み切る可能性を強く示唆しました。利下げとは、政策金利を引き下げることで世の中にお金が回りやすくする措置を指します。一般的に金利が下がれば企業の借り入れ負担が減り、投資や消費が活発になるため、株式市場にとっては強力な追い風となるのが通例でしょう。
SNS上でもこの歴史的な高値更新に対し、「どこまで上がるのか想像もつかない」「利下げの恩恵を信じて買い増した」といった興奮気味の声が相次いでいます。期待感が先行する形で買いが買いを呼ぶ展開となっており、まさに「パウエル・ラリー」とも呼ぶべきお祭り騒ぎの様相を呈してきました。投資家たちの目線は、景気後退への不安を打ち消すようなFRBの手腕に注がれています。
今回の市場の動きで特に注目すべきは、これまで買い控えられていた銘柄への資金流入です。米中貿易摩擦の影響を強く受け、2019年06月まで停滞していた化学大手のダウや建設機械のキャタピラーといった景気に敏感な企業の株価が大きく跳ね上がりました。これは市場全体がリスクを取る姿勢に転換し、出遅れていた優良銘柄を拾い上げる「循環物色」が起きている証拠と言えるはずです。
2019年07月12日の取引終了間際にはさらに一段と買いが強まり、結局この日の最高値圏で取引を終えるという、非常に力強い幕引きを迎えました。編集部としては、景気の先行き不透明感を金融政策でカバーしようとするFRBの姿勢を市場が完全に信頼していると感じます。ただ、期待が膨らみすぎている面も否めないため、実際の利下げ幅やその後の経済指標には引き続き注視が必要でしょう。
コメント