エネルギー業界に大きな激震が走りました。経営再建の真っ只中にあるプラント建設大手の千代田化工建設が、2019年07月12日に新たな成長戦略を打ち出したのです。同社は今後、海の上に巨大な風車を設置して電気を作る「洋上風力発電」の分野へ参入する検討を始めました。これは、これまでの主力事業に依存しすぎない、新しい企業の形を模索する大きな一歩と言えるでしょう。
今回の戦略の鍵を握るのは、筆頭株主である三菱商事との密接な連携です。巨大な資本力とグローバルなネットワークを持つ三菱商事と協力することで、再生可能エネルギー分野での建設事業を劇的に強化する方針を固めました。2019年06月に就任したばかりの大河一司会長兼最高経営責任者(CEO)は、三菱商事出身という経歴を活かし、スピード感を持って改革を推し進めていく構えを見せています。
SNS上ではこのニュースに対し、「三菱商事のバックアップがあるなら期待できる」「日本の技術力を再生可能エネルギーで再証明してほしい」といった、再起を応援するポジティブな声が数多く寄せられています。その一方で、「前回の損失を教訓に、今度こそ堅実な経営をしてほしい」といった、厳しい視線での注目も集まっており、世間の関心の高さが伺える状況ではないでしょうか。
脱LNG依存へ!2030年を見据えた事業ポートフォリオの劇的な転換
千代田化工建設が目指すのは、事業構造の根本的な改革です。現在は売上高の大部分を液化天然ガス(LNG)関連が占めていますが、これを2030年までに大きく塗り替える計画を立てました。具体的には、LNG以外の分野の売上比率を、現在の約2割から35%まで引き上げるという目標を掲げています。この数字からは、特定の事業に頼り切るリスクを分散させようとする、並々ならぬ執念が感じられます。
ここで登場する「LNG(液化天然ガス)」とは、天然ガスをマイナス162度まで冷却して液体にしたもので、輸送効率に優れたエネルギー資源のことです。世界的に需要は右肩上がりですが、プラント建設には莫大な費用と期間を要するため、一度プロジェクトが迷走すると巨額の損失を抱えるリスクを孕んでいます。大河会長は、こうしたハイリスクな体質から脱却し、安定的に利益を積み上げられる企業へと脱皮することを目指しているのです。
私は、この「洋上風力へのシフト」という決断を非常に高く評価しています。カーボンニュートラルが叫ばれる現代において、再生可能エネルギーへの投資は避けて通れない道です。過去の失敗を真摯に受け止め、「二度と失敗は許されない」と公言するトップの強いリーダーシップがあれば、同社が培ってきた高度なエンジニアリング技術は、必ずや新分野でも花開くと信じています。
かつて世界のプラント市場を席巻した名門が、海の風を味方につけて復活を遂げるのか。大河会長のもとで進められるこの挑戦は、日本のエネルギー産業全体の未来を占う試金石となるでしょう。2019年07月13日現在、同社の再建ストーリーは新たな章へと突入しました。私たちは、千代田化工建設が再び世界の頂点へと駆け上がる姿を、期待を込めて見守り続ける必要があるはずです。
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