千代田化工建設が2019年4〜6月期決算で黒字転換!米国LNGプラントの再建とV字回復への戦略

エネルギーインフラの巨頭として知られる千代田化工建設が、復活に向けた力強い第一歩を踏み出しました。2019年8月1日に発表された2019年4月から6月期の連結決算において、最終損益が22億円の黒字を記録したことが明らかになっています。前年の同じ時期には37億円の赤字に沈んでいた同社ですが、苦境を乗り越えて見事に利益を確保する形となりました。この明るいニュースに対し、SNS上では「ついに底を打ったか」「日本を代表するプラント技術の意地を見せてほしい」といった、期待を込めたエールが数多く寄せられています。

今回の業績改善を牽引したのは、皮肉にも前期に巨額損失の元凶となったアメリカ・ルイジアナ州での液化天然ガス(LNG)プラント建設プロジェクトです。LNGとは、天然ガスをマイナス162度まで冷却して液体にしたもので、輸送効率が極めて高いクリーンエネルギーとして注目されています。同社はこの巨大プロジェクトにおいて、発注元との契約内容を抜本的に見直すことに成功しました。この「採算の改善」が、今回の黒字化を支える大きな原動力となったのは間違いありません。

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成功報酬が利益を押し上げ!徹底したリスク管理への転換

具体的な黒字の要因を紐解くと、プロジェクトの工程管理が劇的に改善したことが分かります。千代田化工建設は、遅延が続いていたルイジアナ州の工事において納期スケジュールを現実的なものへと変更しました。この新しい計画が2019年に入ってから順調に推移したことで、発注側から「インセンティブ(成功報酬)」を受け取ることに成功したのです。売上高こそ前年同期比で8%減の864億円となりましたが、本業の儲けを示す営業損益は90億円の黒字へと劇的な転換を遂げています。

2019年3月期には、同プロジェクトの混乱から2149億円という過去最大級の最終赤字を計上し、経営危機も囁かれていた同社。しかし、今回の決算会見に臨んだ大河一司最高経営責任者(CEO)の言葉からは、過去の失敗を繰り返さないという強い決意が感じられます。同氏は、これまでの過度な受注競争を反省し、自社のキャパシティを超えるような無理な契約は結ばない方針を掲げました。今後は案件ごとに潜む危険性を事前に察知する「リスク管理」を徹底的に強化していく構えです。

一編集者の視点で見れば、プラント業界の雄である同社が「量より質」へと舵を切ったことは、持続可能な経営のために賢明な判断だと言えるでしょう。技術力には定評があるだけに、一度信頼を取り戻せば、再び世界のエネルギー市場で主導権を握る日は遠くないはずです。2020年3月期通期の業績予想については、売上高3900億円、最終黒字60億円という当初の計画を維持しており、今後の進捗が非常に楽しみな状況にあります。再生への道筋は、今まさに確かなものへと変わりつつあるのでしょう。

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