2019年07月19日、佐賀県の山口祥義知事は定例記者会見の場で、九州の空の玄関口の一つである佐賀空港が直面している極めて厳しい現状を明らかにしました。現在、韓国の格安航空会社であるティーウェイ航空が運航しているソウル便と釜山便の2路線について、その維持が困難な局面を迎えています。知事の口から漏れた「厳しい状況」という言葉は、地域の観光資源を守ろうとする懸命な姿勢と、出口の見えない外交問題への焦燥感が入り混じっているように感じられました。
事態が急速に悪化した背景には、2019年07月初旬に日本政府が発表した韓国に対する輸出規制の強化措置があります。いわゆる「ホワイト国」除外に関連するこの動きは、両国間の感情的な対立を深める結果となりました。ここで言う「格安航空会社(LCC)」とは、機内サービスを簡略化することで驚くほど安い運賃を実現した航空会社のことで、これまでは佐賀と韓国を気軽に結ぶ架け橋として機能してきましたが、現在はそのビジネスモデル自体が揺らいでいます。
政治的な緊張感が高まったことで、韓国国内では日本への旅行を控える動きが加速し、搭乗率は目に見えて低下している模様です。さらに深刻なのは、現地でのプロモーション活動が制限されている点でしょう。ティーウェイ航空側は、自社便の利用を促す広告を出すことさえ憚られる空気感に包まれており、経営判断として減便や運休、最悪の場合は路線の完全廃止を視野に入れた検討を余儀なくされているのが実情ではないでしょうか。
SNS上では今回のニュースに対し、「佐賀の観光地が好きだったのに残念だ」という悲しみの声がある一方で、「今の情勢では仕方のない判断だろう」といった冷ややかな意見も散見され、ネット空間でも議論が分かれています。山口知事は「最終的な判断は航空会社側に委ねられている」と前置きした上で、粘り強い交渉を通じて地域経済へのダメージを最小限に食い止めたいと決意を語りました。しかし、個人の力では抗えない大きな潮流が、佐賀の空を覆っています。
影響は空港内だけに留まらず、県内の宿泊施設にも暗い影を落としています。団体客のキャンセルが相次いでおり、地域を支える旅館やホテルからは悲鳴に近い声が上がっているのです。私は、こうした民間レベルの交流が政治の余波で途絶えてしまうことに強い危機感を覚えます。経済的な損失はもちろんですが、これまで築いてきた相互理解の場が失われることは、未来にとって大きな損失ではないかと考えずにはいられません。
現時点では、ティーウェイ航空からの正式な発表が待たれる段階ですが、予断を許さない状況が続くと予想されます。県を挙げてインバウンドの多角化を模索する必要があるでしょう。2019年07月20日現在、佐賀の観光業界はかつてない試練の時を迎えています。私たちは、この静かな空港のロビーに再び活気が戻る日が一日も早く訪れることを、ただ願うばかりです。
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